Consumer Reportsが広範なプライバシーおよびセキュリティ評価の一部として明らかにしたところによると、何百万台ものスマートテレビがハッキングに対して無防備な状態にあるほか、「ユーザーに関する非常に詳細な情報を収集することで、プライバシー面の懸念を高めている」という。
Consumer Reportsの報告書によると、それらの問題は「サムスンのテレビのほか、『Roku TV』スマートテレビプラットフォームを採用するTCLや他のブランドのモデル、『Roku Ultra』などのストリーミングデバイス」に影響するという。
Consumer Reportsは、「それほど高度な技術を持たないハッカーでもチャンネルを変えたり、不快なコンテンツを再生したり、音量を上げたりできることをわれわれは確認した。何が起きているのか分からないユーザーにとって、それは大きな不安の要因になるかもしれない。これはウェブ上で、何千マイルも離れた場所から実行することが可能だ」と述べた。
Consumer Reportsによると、幸い、これらのテレビのセキュリティ脆弱性を悪用されても、ハッカーに監視されたり、情報を盗まれたりすることはなさそうだという。
同報告書は無防備な製品として特にサムスンや、TCLなどのRoku TVの名前を挙げたが、 LGやソニー、VIZIOのスマートテレビも評価の対象となった。それらの製品はセキュリティの観点から見ると問題なしと判断されたが、テストによって、「これら全てのテレビは、ユーザーに関する非常に詳細な情報を収集することで、プライバシー面の懸念を高めている」ことが分かったという。
サムスンはConsumer Reportsに対して、APIを「技術的に実現可能になり次第」アップデートすると述べた。Rokuは報告書について反論し、Consumer Reportsが事実を誤認しており、Rokuのユーザーに対するセキュリティリスクは全くないと述べた。
Rokuのトラストエンジニアリング担当バイスプレジデントのGary Ellison氏はブログで、「Rokuはサードパーティーの開発者がリモコンアプリケーションを開発できるようにしており、ユーザーはそれを使って自分のRoku製品を操作することができる。これは、Rokuが設計し発表したオープンインターフェースの使用を通して実現されている。このAPIを使用することで、当社顧客のアカウントやRokuプラットフォームにセキュリティリスクが生じることは一切ない。さらに、消費者は自分のRokuプレーヤーやRoku TVでこの機能を無効にすることもできる」と述べた。
消費者はテレビによるデータ収集を制限することもできるが、「それによってテレビの多くの機能を利用できなくなるだけでなく、クリックすべき適切なボタンや必要な設定も知っておかなければならない」、とConsumer Reportsは指摘した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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