NTTドコモ、31チャンネル見放題「dTVチャンネル」--テレビ的使いやすさで“隙間時間”を狙う

 NTTドコモは、31の専門チャンネルが見放題になる映像サービス「dTVチャンネル」を1月30日に開始した。リアルタイム配信型の新サービスを追加する狙いについて、NTTドコモ コンシューマビジネス推進部デジタルコンテンツサービス担当部長の山脇晋治氏と、運営を担うNTTぷらら サービス本部編成部部長の安西浩樹氏に話しを聞いた。

「dTVチャンネル」
「dTVチャンネル」ロゴマーク
左から、NTTぷらら サービス本部編成部部長の安西浩樹、NTTドコモ コンシューマビジネス推進部デジタルコンテンツサービス担当部長の山脇晋治氏
左から、NTTぷらら サービス本部編成部部長の安西浩樹、NTTドコモ コンシューマビジネス推進部デジタルコンテンツサービス担当部長の山脇晋治氏

 NTTドコモでは、すでに「dTV」「dアニメストア」「DAZN for docomo」と、3つの映像配信サービスを提供。dTVチャンネルは、4つ目となる新サービスで、リアルタイム配信型になる。

 VODサービスの認知が進む一方で、有料多チャンネル放送は会員数の伸び悩みが伝えられている。その中であえてdTVチャンネルを立ち上げた理由を、山脇氏は「リアルタイム型の映像配信サービスには、一定の市場があると見ている。ケーブルやひかり回線の環境を整え、セットトップボックス(STB)を使って見るスタイルが一般的だが、そのインフラをスマートフォンで簡単に、かつ安価に楽しめるサービスを提供すれば、ニーズは確実にある」と説明する。

 狙いは隙間時間だ。「通勤、通学中や待ち合わせまでの時間など、ちょっとした隙間時間に視聴してもらいたい。ここはスマートフォンで見られる強みを生かせる部分。もちろんVODサービスも10~15分の短尺コンテンツをそろえ、隙間時間の活用は打ち出しているが、dTVチャンネルの強みは、立ち上げた瞬間にコンテンツが流れ“選ぶ必要がない”こと」(山脇氏)と話す。

 NTTドコモによると、VODサービスではアプリは立ち上げても、コンテンツを視聴しない人が一定数いることがわかっているという。「何か見たいなと思って立ち上げても、コンテンツを探す途中で見ることを諦めてしまう人が存在する。dTVチャンネルはアプリの立ち上げと同時にコンテンツが流れる。これはリアルタイム配信ならではの特徴」と山脇氏は続ける。

立ち上げた瞬間にコンテンツが流れる“テレビの良さ”を提供する

 コンテンツにも独自性を出している。映画、ドラマなどのジャンルに加え、釣り、旅、囲碁将棋など趣味性の強い専門チャンネルを用意。「アプリを立ち上げた瞬間に好きなコンテンツが流れていれば、すぐに時間は潰せるはず。しかもそれが四六時中流れている」とテレビ同様の使い勝手の良さを説明する。

 安西氏は「今までの専門チャネルと全く同じものではなくて、少しエントリー向けのコンテンツを調達してもらうなど、dTVチャンネル用の編成にしていただている」と編成体制を話す。「『ソニー・チャンネル』や『Discovery TURBO』など日本初配信のチャンネルを用意したほか、ほかでは編成されていないようなコンテンツを調達して、編成していただいているケースもある。また、数は多くないがオリジナル番組を配信することもある」(安西氏)と特別編成を敷く。

 月額税別料金は780円(ドコモユーザー以外は1280円)。これにdTVと合わせて月額税別980円(同:1480円)のセット料金も用意する。山脇氏は「映像配信サービスの月額として支払えるのは500~1000円くらいという実感があり、dTV、dTVチャンネルの2つをあわせて1000円を切る価格設定にしたかった。隙間時間の視聴にも向くdTVチャンネルと、ドラマの一気見や映画などをガッツリ楽しむdTVの両方を提供することで、映像コンテンツを存分に楽しむ環境を提供していきたい」と意気込む。

 スマートフォンで見られるリアルタイム配信サービスとして、手軽さを打ち出しているが、テレビにつないで視聴できる「ドコモテレビターミナル」も用意する。


「ドコモテレビターミナル」

 「リアルタイム配信だけでなく、見逃し配信や追っかけ配信ができるコンテンツもあり、VODで人気の機能も装備している。レコメンド機能も備えているので、十分に活用していただいて、ご自身に合ったコンテンツを楽しんでもらいたい」と安西氏は、使い方を提案する。

 山脇氏は「隙間時間を楽しむ、自宅のテレビでがっつり視聴するなど、dTVとdTVチャンネルに入っていただければ両方の視聴スタイルを無理なく、簡単に実現できる。ユーザーの方の限られた時間を上手く使ってトータルで映像配信サービスを楽しんでいただきたい」とコメントした。

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