米国第4位の移動体通信事業者であるSprintは米国時間2月2日、四半期決算の電話会見で、2019年前半にモバイル5Gネットワークの提供を開始する計画を明らかにした。
Sprintは、「強力な」帯域資産によって、競合他社と差別化するネットワークを構築できると述べた。Sprintは保有する2.5GHz帯周波数の電波を利用し、ケーブル事業者各社との提携を通じて、屋外用スモールセル(出力の小さい基地局)ソリューション4万カ所と、ケーブルに取り付けるスモールセル1万5000カ所を展開するほか、各基地局にSprintの「Magic Box」100万台を装備する予定だ。
Sprintの最高経営責任者(CEO)を務めるMarcelo Claure氏は次のように述べた。「われわれは、2019年前半までに米国初となる真のモバイル(5G)ネットワークの提供を開始するため、Qualcommやネットワークおよびデバイスメーカー各社と協力している。この展開により、Sprintは技術革新の最前線に踊り出て、世界中の他の大手移動体通信事業者と肩を並べることになる。(中略)われわれは、当社の次世代ネットワークが今後数年にわたって真にSprintを差別化することになると考えている」
Claure氏は、5Gが無制限のデータプランを値上げする機会をSprintにもたらす可能性があると述べた。というのも、顧客はより高い料金を払ってでも、より高速の通信を求めるからだという。Sprintは現在、無制限のプランに月額50〜60ドル(約5500~6600円)を課金しており、Claure氏はこれを競合他社の水準である70〜80ドル(約7700~8800円)の範囲に引き上げる可能性があることを示唆した。
AT&TとVerizon Communicationsはそれぞれ、2018年中に米国の複数の都市で5Gサービスを開始する計画だ。ただし、Verizonの5Gサービスは基地局を通じてではなく、まずは家庭向けブロードバンドサービスとして提供される予定になっている。Sprintが2017年に合併を試みた米国第3位の移動体通信事業者であるT-Mobile USは、2019年に5Gネットワークの展開を開始する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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