ワークスモバイルジャパンは2月2日、LINEと繋がるビジネスチャット「LINE WORKS」のサービス開始一周年にあたり、「LINE WORKS DAY」を開催した。
LINE WORKSはコミュニケーションアプリ「LINE」を踏襲した法人向けビジネスチャットツール。LINEとは2017年2月に事業提携契約を結んでいる。社内のコミュニケーションツールとしてチャット、スタンプ、予定表、メール、ファイル共有といった機能を利用できる。
社員が個人で使うLINEアカウントとは別にアカウントを持つため、ミスによる情報漏洩の懸念がない。また、LINE WORKSから顧客のLINEへ直接メッセージを送ることができるほか、顧客側は日常で慣れ親しんでいるLINEで顧客サポートなどを受けられるメリットがある。
ワークスモバイルジャパン代表取締役社長の石黒豊氏は冒頭で、LINE WORKSの契約顧客者数が1年間で7.8倍に伸びていることを挙げ、「お客様から時間短縮になっただけでなく以前よりも正確になった、従業員の満足度が上がったなどの声をいただいている」とした。同社の萩原雅裕氏は、契約社数がまもなく1万社を超えることを初めて明かし、「スマートフォンだけですべての仕事を完結できるシステムを作ることに注力している」と今後の開発方針を述べた。
LINE WORKSはマーケティングオートメーションツール「Marketo」を提供するMarketoとの連携を1月15日に発表したが、今回その連携内容がマルケト バイスプレジデントマーケティング本部長の小関貴志氏により明かされた。
小関氏は、「マルケトとの連携によって、自社サイトを訪れた顧客からの問い合わせの内容をLINE WORKSへすばやく展開することができる。個人と長期的に繋がり続けることがエンゲージメントマーケティングのキモ。最初にやるべきことはお客様の要求や考え方を情報収集してお客様を知ること。知ったらスピーディに社内へ展開して次のアクションを打つというステップになる。この流れを今回の連携で加速できる」と語った。
そして、ERPを提供するSAPジャパン、そして対話型AIエンジンを開発する豆蔵ホールディングスとのパートナーシップ提携についても発表された。クラウドERPである「SAP Business ByDesign」、および中小企業向けERP「SAP Business One」とLINE WORKSを連携、さらに豆蔵のAIエンジン「MZbot」を搭載したチャットボットとRPA(Robotic Process Automation)技術を活用する。
この連携により、訪問先で顧客から在庫について尋ねられたとき、スマホからメッセージを送る操作でERPシステムにアクセスし、在庫確認や発注処理などを瞬時に行うことが可能になる。サービス開始は2018年4月を予定している。
SAPジャパン代表取締役社長の福田譲氏は、「今回の3社の協業は、コンシューマーとエンタープライズという2つの世界をひとつに繋げるもの」と述べ、「2つの世界でそれぞれ発達してきたテクノロジを掛け合わせることで煩雑な業務を解決できる。さらに業務の自動化、効率化がより一層進む。働き方を変えることにも繋がるかもしれない」との期待を述べた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス