Intelは米国時間1月22日、一部のプロセッサに対するアップデート適用に待ったをかけ、スマートフォンおよびコンピュータのメーカー、ならびにユーザーに対して、パッチによる予期せぬ再起動の原因に関する調査が終わるまで、システムのアップデートを見合わせるよう求めた。
Intelは、メーカーとユーザーに対して、「再起動など、予期せぬシステムの挙動を予想以上に引き起こす可能性があるため、現行バージョンの導入を控える」ことを推奨する、と同社エグゼクティブバイスプレジデントのNavin Shenoy氏はブログで述べている。
問題のアップデートは、CPUの設計上の脆弱性「Spectre」および「Meltdown」を修正するのが目的だったが、そのアップデート自体が多くの問題を引き起こすため、当面はインストールすべきでないというのがIntelの見解だ。
Intelは、パッチによってチップの性能が低下する懸念にも直面している。同社は1月に入って、パッチを適用した最新チップの性能が最大6%低下する可能性があることを明らかにしていた。複数のタブを開いてインターネットを閲覧するなど、より負荷のかかる作業を実行した場合には、パッチ適用後のチップを搭載したコンピュータの応答性が12%近く低下する恐れがあるという。
Shenoy氏は22日、脆弱性の影響を受けるチップの一部で、パッチが予期せぬ再起動を引き起こす原因をすでに特定しており、その情報を基に、今後新たなパッチをリリースすると述べている。しかし現時点では、パッチを適用しないと、プロセッサには依然として設計上の脆弱性であるSpectreとMeltdownが残る。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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