IBMと物流大手のMaerskは、ブロックチェーン技術を応用した国際貿易プラットフォームの開設に注力する合弁会社を設立すると発表した。
2社は2017年に、ブロックチェーンプラットフォームによるサプライチェーンのデジタル化に焦点を合わせた提携を発表した。2016年6月に提携を開始したIBMとMaerskだが、今回の新会社立ち上げには十分な可能性を見出している。
IBMとMaerskによると、新会社の使命は、「オープンスタンダードに準拠し、全世界の輸送エコシステムで利用されるよう設計された、共同開発による国際貿易デジタル化プラットフォームを提供する」ことだという。
ブロックチェーン技術は、ネットワーク内で行われたすべての取引を記録する分散型台帳が軸となっている。ネットワークの各部分では取引を承認する仕組みが確立されており、データは安全だ。
IBMとMaerskによる合弁会社の場合、さらなる効率化が可能な国際輸送の構造を利用できるかもしれない。2社は、IBMのクラウド、人工知能(AI)、分析技術、モノのインターネット(IoT)ツール、各種サービスを活用する予定だ。Maerskは貿易関連の専門知識を提供する。
Maerskの最高商務責任者で合弁事業の座長を務めるVincent Clerc氏は、国際貿易をデジタル化する取り組みにおいて、この新会社が画期的な出来事になると述べている。
IBMとMaerskは、合弁会社を通じて、ブロックチェーンプラットフォームの商業化を目指そうとしている。このプラットフォームは、DuPont、Dow Chemical、米税関・国境警備局などに試用されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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