Amazonの最高経営責任者(CEO)を務めるJeff Bezos氏は米国時間1月12日、同氏と妻が「ドリーマー」のための奨学金として3300万ドル(約37億円)を寄付することを発表した。ドリーマーとは、幼少期に不法入国の形で米国に連れてこられた移民のことだ。
Bezos氏と妻のMacKenzieさんは、育英事業関連団体TheDream.USに寄付しており、寄付金はDACA制度の対象者となる1000人の高校卒業者に与えられる。TheDream.USが2014年に設立されて以来、寄付額は過去最大になるという。
Bezos氏は今回の寄付について、恩返しの意味合いを込めているようだ。声明の中で、自身の父親が移民してきたときの話を述懐している。
「私の父は、16歳の時にOperation Pedro Panの一環で米国に来た。彼は1人でこの国に来て、英語が話せなかった。強い覚悟と意思の下、そしてデラウェアの複数の素晴らしい団体の支援を得て、優れた米国民となり、非常に数多くの面で自分に恩恵を与えてくれたと感じているこの国に、今も恩返しを続けている」(Bezos氏)
Donald Trump政権は2017年9月、Barack Obama前政権時代に導入されたDACAプログラムを廃止すると述べていた。同プログラムは、2007年以前に幼くして米国に不法入国した移民が、国外退去の心配なく米国に滞在できるようにするものだ。DACAプログラムは3月5日をもって正式に終了することになっているが、サンフランシスコの米連邦判事は、DACAを廃止するというTrump政権の決定を一時差し止める判断を下した。この判断は、同プログラムの登録者で「Dreamers」と呼ばれている80万人もの移民に影響を与える可能性がある。
ハイテク各社のCEOらは10日、幼少時に米国に入国した不法移民の地位を保護する法案を可決すること米議会に促す書簡に署名した。しかし米政府と一部の共和党幹部らが11日、上院議員の超党派グループによる提案を却下したことを受けて、議会における議論は頓挫しているようだ。同日には、Trump大統領が会談で、一部の国について下品な言葉を使って発言したことが報じられた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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