幼少時に米国に入国した不法移民の地位を保護する法案を来週中に可決するよう、多くのテクノロジ企業の最高経営責任者(CEO)が米議会指導者らに強く求めている。AppleのTim Cook氏やFacebookのMark Zuckerberg氏もその中の1人だ。
100を超える主要な企業や業界団体のリーダーたちが、米国時間1月10日付の公開書簡に署名した。この書簡は、「Deferred Action for Childhood Arrivals」(DACA)プログラムが3月に終了することを受け、議会に対して19日までに法案を可決するよう求めている。Donald Trump政権は2017年9月、Barack Obama前政権時代に導入されたDACAプログラムを廃止すると述べていた。同プログラムは、2007年以前に幼くして米国に不法入国した移民が、国外退去の心配なく米国に滞在できるようにするものだ。
DACAプログラムは3月5日をもって正式に終了することになっているが、米連邦政府機関は来週にも閉鎖に追い込まれそうな状況に陥っている。今回の書簡は、同プログラムの終了を認めれば米国経済に2150億ドル(約24兆円)の損失が出るおそれがあると主張しており、AmazonのJeff Bezos氏、GoogleのSundar Pichai氏、Salesforce.comのMarc Benioff氏なども署名欄に名を連ねている。
書簡には次のように書かれている。「目前に迫ったDACAプログラムの終了によって、米国中の労働力が危機に瀕している(中略)迅速に対応しなければ、企業は貴重な人材を失い、労働力の供給が不可能となり、莫大な損失を招くことになる」
書簡が公開された前日には、サンフランシスコの米連邦判事が、DACAを廃止するというTrump政権の決定を一時差し止める判断を下した。この判断は、同プログラムの登録者で「Dreamers」と呼ばれている80万人もの移民に影響を与える可能性がある。
Trump政権の動きに反対する人々は、従業員を失いたくないという基本的な経済的認識を挙げている。常に人材を求めているテクノロジ企業にとって、これは死活問題だからだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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