サッと手に取って、パッと開いたところのキーワードについて読む。そんな使い方ができる、経済学に親しむための本だ。見開き2ページで、1つのキーワードに関する解説を写真やイラストとともに読める。今まさに気になるキーワードもあれば、「そういう名前が付いていたのか」と驚く現象のこと、まったく知らなかったが「なるほど」とうなる解説。初心者が身構えることなく経済学に触れられて、眺めていると楽しくなってくる。
たとえば、「金融政策」や「量的緩和」というキーワード。ニュースで耳にすることもあるが、それがどういうことを表しているのか、簡単に説明できるだろうか。また、カフェなどでよく目にする「フェアトレード」。実際に何がどう「フェアトレード」なのか。本書は、今さら聞けない、そんな素朴な疑問を尋ねると、分かりやすくサクッと説明してくれる先生のようなものだ。もちろん、解説の中にも知らない用語が含まれていることはあるので、そこからまた別のキーワードを引いてみたり、別の本やネットで調べてみると、一層理解が深まる。
経済学というと、「難しそう」と思って手を出せない人でも、「もう少し知りたい」と思わせてくれる貴重な本だ。
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