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「オタクコイン」でのICOは「資金調達目的ではない」--Tokyo Otaku Modeの狙い

山川晶之 (編集部) 飯塚 直2017年12月27日 17時10分
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 Tokyo Otaku Modeは12月27日、アニメ・漫画・ゲームなどオタク系コンテンツ業界に特化した仮想通貨「オタクコイン」でのICO実施に向け、本格的な検討を開始したと発表した。あわせて、オタクコイン準備委員会を設立。ICOのコンサルティングにはAnyPayが協力する。


 オタクコインは、オタク系コンテンツ業界で利用可能な共通通貨となり、アニメ作品への直接的な支援やアニメイベントへの参加費用、物販での支払いといった領域での利用を想定しているという。オタクコイン準備委員会のアドバイザーには、アニメ企画などをプロデュースするジェンコ代表の真木太郎氏、ジャーナリストの数土直志氏が就任する。


 同社による検討開始の発表後、SNSなどを中心にICO実施の是非に関する議論が巻き起こっている。オタクコインの運営主体がTokyo Otaku Modeであるため、ブロックチェーンや仮想通貨の根幹である非中央集権的思想とは異なること、単なる資金調達手段としてのICOではないかという声などだ。オタクコインを発行する理由や今後の展開について、Tokyo Otaku Modeの共同創業者兼執行役員の秋山卓哉氏に聞いた。

――「オタクコイン」の構想を立ち上げた理由を教えてください。ICOの実施は資金調達が目的でしょうか。

 まず、ICOによる資金調達を目的として今回の構想を持っているわけではありません。仮想通貨の力を使うことで、日本のアニメや漫画の業界自体が、よりグローバルに盛り上がっていけるのではないか、コンテンツの流通を促進できるのではないか、と思い立ち上げました。オタクコインにより、コンテンツの流通を促進し、グッズなどが買いやすくなったり、活発なコミュニケーションが生まれたりと、仮想通貨によってさまざまな領域が活性化されるのではと考えています。

――なぜ、独自の仮想通貨を発行するのでしょうか。

 その部分は、まさにさまざまなご意見をいただきたいと思っています。もし、独自通貨ではない方が良いとなれば、既存の通貨を含め別の方法を模索することになると思います。今は、一旦独自通貨を発行した場合にどうなるのかを検討しているところです。

 オタクコインという名称も分かりやすいですし、仮想通貨はコミュニティで盛り上がる特性を持っていると思います。一つの共通通貨があることで、世界中の日本アニメファンのコミュニティがより盛り上がるのではないかと考えています。

 仮想通貨やICOの法整備は国によって異なりますし、年明け以降に動きが出てくる中で、どの国で実施できるかを見極める必要がありますが、対象は世界中のアニメファンを想定しています。

――既存の通貨を採用する可能性もあるのでしょうか。SNS上では「モナコイン」などの名前を挙げる声も出ています。

 そこも含めて、さまざまな意見があると思っています。既存のコインと連携したり、そのコインで実現できそうであれば協業したりと、オープンに議論したいと思っています。

 ICOが目的ではなく、業界を盛り上げることが一番重要と思っています。過去のICOを見ていると、「ICOを実施します」とアナウンスするところが多いのですが、今回、“検討”と発表したとおり、この段階でいろいろな検討を重ね、よりよい構想として実施できればと思います。いま、Twitterなどで盛り上がっていただいているのはありがたいことで、こちらが想定していないさまざまなご意見をいただけると、今後検討する上で非常に参考になります。

――コンテンツホルダーとの交渉はいかがでしょうか。

 いろいろな方々に説明している段階ですが、面白いと多くの方から言ってもらっています。コンテンツホルダーも、今後業界を伸ばしていくためにはどうすれば良いかを常日頃から考えており、海外を取り込むための話もあります。ここで仮想通貨を使えば、「もっと簡単にコンテンツを届けられるかも」とさまざまなアイデアをいただいてます。実現可能かはまだこれからですが、コンテンツ業界が仮想通貨を一つのツールとして取り入れたときに、さまざまな利用方法が生まれてくるでしょう。

 もちろん、「怪しい」という声もいただきますが、説明するうちにコンテンツホルダー側からアイデアが生まれたり、課題解決に結びつけられるのではと議論が盛り上がります。門前払いを受けることもなく、仮想通貨を軸にアニメ業界や出版業界などと、ポジティブな形でご意見をいただいております。

――課題というのは、アニメ産業が持つ業界構造の歪みといったところでしょうか。

 もちろんその部分もありますし、アニメを流通させて海外のファンからもしっかり対価をいただく際に、仮想通貨が使えるのではという部分にも関心を持っていただいております。為替の影響もなく支払いも簡単ですので、コインが使える場所が増えれば、それをどんどん使ってもらうことで、さらに経済が回ることになります。

――オタクコインはTokyo Otaku Modeが運営主体となるのでしょうか。

 当初は、我々が旗振り役としてまとめていきますが、理想としては、ブロックチェーンや仮想通貨の根本的な思想である非中央集権的な形で運営されれば良いなと思っています。中央集権型を想定しているのではなく、オープンコミュニティとして育っていくのが理想です。

 今回は、検討開始であり何か決まっているわけでもありませんし、技術的な部分は、我々も勉強していかないといけません。我々としては慎重に実施したい思いがあり、理解を深めてもらうための活動が必要だと感じています。まずは、ネガティブな意見も含めて一旦受け止め、検討を重ねたいと思います。

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