ディー・エヌ―・エー(DeNA)、創通、文化放送の3社は12月20日、共同でオリジナルアニメ作品を創出する取り組みを開始すると発表した。プロジェクトを「Project ANIMA」(プロジェクト アニマ)と題し、ジャンルの異なる3つの作品をテレビアニメシリーズとして、2020年の放送を目指す。また原作については一般から公募する。
このプロジェクトにおいては、DeNAが主幹事、創通が権利運用、文化放送がメディア展開を主に担当。DeNAグループが運営するマンガアプリ「マンガボックス」や小説投稿サイト「エブリスタ」などの投稿プラットフォームを活用し、アニメの原作を一般から募集。小説、脚本、マンガ原稿、ネーム、イラスト、動画などのフォーマットで応募を受け付ける。プロ、アマ、個人、団体(法人)も問わないという。
作品の審査はProject ANIMAの3社と、各部門の映像化を手掛ける制作会社が合同で行う。選出した作品をテレビアニメ化するほか、入賞作品についても書籍化、コミック化、ゲーム化などが検討されるという。
募集する原作の第1弾は「SF・ロボットアニメ」をテーマとし、2018年2月1日から4月15日にわたって行う。「マクロスシリーズ」や「アクエリオンシリーズ」で知られるサテライトならびに河森正治監督が制作を担当。第2弾はジェー・シー・スタッフ、第3弾は動画工房がそれぞれ制作する。
またプロジェクト展開にあわせて、文化放送にて関連番組の放送を2018年1月4日から開始。声優の豊永利行さん、小松未可子さん、三上枝織さんをパーソナリティとして「エブリスタ・マンガボックス presents 豊永・小松・三上の真夜中のラジオ文芸部」を、毎週木曜日20時30分から放送する。
プロジェクト立ち上げの背景について、DeNA IPプラットフォーム事業部長の安江亮太氏は、現在アニメ作品が1クール(3カ月)で50本ほど放送されているほか、国内だけでなく海外からも日本のアニメが注目されているなか「原作が求められている状況」であると語った。そして若手クリエーターの発掘と創造する場を提供することで、アニメ業界の発展に貢献することを目的とした。
創通 企画営業本部長の難波秀行氏は、現在のアニメ作品について、多くはマンガや小説を原作としたものだが、一方で「オリジナルアニメのニーズと期待値が高まっている」と語る。また文化放送 取締役メディア開発本部長メディア開発局長の片寄好行氏は、「ラジオは人やストーリー、キャラクターなど、コンテンツを育成することができる場」と説明。今後、ラジオ番組を通じたプロジェクトの周知だけではなく、イベント展開にも意欲を見せていた。
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