羽田空港を管理・運営する日本空港ビルデングは12月12日、「羽田空港ロボット実験プロジェクト 2017」の事業者7社が決定したと発表した。
同社は、日本における労働力人口の減少が見込まれる中、さまざまな業務課題を解決していくためにはロボット技術の活用が不可欠だと考え、2016年にオール羽田の取り組みとして「Haneda Robotics Lab」を設置。また、政府の「改革2020」プロジェクトの取組みのひとつとして、国土交通省および、経済産業省との連携のもと「羽田空港ロボット実験プロジェクト」を開始した。
同プロジェクトは、ロボットの技術検証を目的としており、羽田空港でのロボット製品(プロトタイプ含む)の実証実験と将来的な導入を目指している。なお、今回事業者が決定した羽田空港ロボット実験プロジェクト 2017は、同プロジェクトの第2期にあたる。
Haneda Robotics Labでは、「警備ロボット」「物流関連ロボット」「翻訳関連ロボット」という3つのテーマに沿ったロボット技術を9月27日から10月25日に募集しており、今回その事業者が決定した。
実施期間(予定)と実施場所(予定)は、警備ロボットが2018年1月9日〜1月17日まで第1旅客ターミナル2階出発ロビー南ウィング 1番時計台付近。
物流ロボットが2018年1月15日〜1月23日まで第1旅客ターミナル2階出発ロビー、第1旅客ターミナル1階到着ロビー中央、第1旅客ターミナル職員通路。
翻訳ロボットが2018年1月29日〜2月9日まで第1旅客ターミナル2階出発ロビー南ウィング 1番時計台付近のブースおよび、案内所周辺。
また、Haneda Robotics Lab事務局が審査をした結果は以下の通り。
【警備ロボット】
綜合警備保障の「Reborg-X(リボーグ-エックス)」
【物流関連ロボット】
アルテックの「OTTO100/1500(オット・ヒャク/オット・センゴヒャク)」
NECネッツエスアイの「Relay(リレイ)」
【翻訳関連ロボット】
ドーナッツ ロボティクスの「cinnamon(シナモン)」
電通ライブの「ヒアラブルデバイス」(プロトタイプ)
ティファナ・ドットコムの「KIZUNA(絆)」
タケロボの「ロボコット」
各ロボットの実証実験については、空港という不特定多数の利用者が行き交う公共空間での実運用を想定し、(1)ロボット(製品)自体の安全性、(2)公共空間での稼動についての安全性、(3)導入効果の検証──の3つのフェーズを想定している。
なお、2016年度プロジェクトに参加したロボットの中から、初期の有効性が確認できた10機種程度については、現在も引き続き業務オペレーションに落とし込んだ実験を実施。空港内業務での実用に向けてメーカーと共に独自の改修・調整や調達検討を通じて、本格導入を目指した実験を継続するという。
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