「輝度」とは、明るさと暗さの量を表す技術用語だ。これもUltra HD Premiumの標準に含まれる。輝度が高いほど、色彩豊かな動画でも従来より明るく見える。これは動画撮影体験のすべてを変える。
どのくらい明るいかというと、Snapdragon 845の最大輝度は1万ニト(輝度を表す単位)だ。
明るくなるとバッテリの消耗が早まりそうなものだが、Qualcommによると、Snapdragon 845のバッテリ効率が30%向上したことで、バッテリの消耗は軽減されるという。
金魚を見つめている少女の写真を想像してほしい。少女は写真のように動かないが、金魚は泳いでいる。
これをQualcommは「ImMotion」と呼ぶ。静止画の一部に動画を取り込む画像処理技術の一種だ。写真全体が3秒間動く「iPhone」の「Live Photos」とは違う。ImMotionは写真の一部だけが動くのだ。
Snapdragon 845採用のスマートフォンカメラは、「Active Depth Sensing」(アクティブ深度センシング)と呼ばれるプロセスで、Appleの「iPhone X」の顔認識によるロック解除機能「Face ID」に似た操作を可能にするとみられる。
iPhone XのFace IDは、目に見えない赤外線を顔面の3万点に投射するという能動型(アクティブ)センサによって機能している。カメラが周囲のデータを収集する。
QualcommのSnapdragon 845はドットマップを作成するために、赤外線を最大5万点に投射する。だが、深度センシングカメラの長所はスマートフォンのロック解除に使うことだけではない。
この技術を背面カメラに搭載することで、仮想現実(VR)でユーザーの手を追跡できるようになる。そうすれば、高価でかさばるコントローラを使わずに済む。あるいは拡張現実(AR)の場合は、自分の手を使って周囲とやり取りできるだろう。消火栓の上にいるポケモンにボールを投げる代わりに、カメラで追跡している自分の手で直接ポケモンを捕まえることもできるかもしれない。
ただし、Snapdragon 845搭載のすべてのスマートフォンのカメラがアクティブ深度センシングをサポートするとは限らない。新たなハードウェアが不要な動画の改善とは異なり、これらの機能を使うには特定の種類のカメラレンズが必要だ。すべてのスマートフォンメーカーがこのレンズを採用するとは限らない。採用したとしても、この機能の使い道を決め、それを実現するためのソフトウェアを開発する必要がある。
だが、将来あなたが買うスマートフォンがSnapdragon 845を採用していたら、少なくとも次の機能を使える可能性はある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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