UPDATE 今や20億人を超えるユーザーを擁するFacebookは、既に世界最大のソーシャルネットワークだ。しかし同社は未来を見据えており、大きな新しい市場機会はさらに若いユーザーにあると判断したようだ。
Facebookや、同社の無料チャットアプリ「Messenger」を利用するには、13歳以上でなければならない。しかしFacebookは米国時間12月4日、それよりも若い子供向けに設計されたバージョンのMessengerとして「Messenger Kids」を発表した。通常のFacebookやMessengerのアカウントとは別の、新しいアカウントで利用することができる。
この新しいアプリでは、子供たちがテキストやビデオで家族や友人とチャットすることができる。しかし、多くの子供たちがスマートフォンを所有していないので(通常のMessengerアカウントの作成には電話番号が必要だ)、Messenger Kidsでは、保護者が自分の子供に代わって、その子供の姓名だけで登録する。現時点では、米国でAppleの「iOS」のみを対象にプレビュー版が提供されているが、Googleの「Android」を搭載する端末やAmazonの「Kindle」にも今後提供される予定だ。
子供たちがますますハイテクに慣れ親しみ、特に競合するSnapなどが若年層に高い人気を誇る中、この新しいアプリは、より若い年齢のうちにユーザーをFacebookのエコシステムに取り込むための手段となる。Googleも3月、12歳以下の子供向けに「Gmail」などのGoogleサービスをセットにした、「ファミリーリンク」という似たようなサービスを発表している。
Messenger Kidsには、広告やアプリ内課金は一切含まれず、Facebookによると、児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)に準拠して開発されているという。データが広告のターゲティングに使用されることもない。
このアプリには、「Snapchat」や「Instagram」と同じようなフィルタやレンズがあり、サングラスや犬の耳などのデジタルグラフィックスを写真や動画に追加することができる。他の拡張現実(AR)機能も搭載されており、端末のカメラを使って室内でデジタルの昆虫を採取することのできるゲームなどが楽しめる。また、世界自然保護基金(WWF)と提携しており、動物に関する情報を子供向けに表示する。
アプリの使い方は次のとおり。ダウンロードしたら、子供用の新しいアカウントを作成する。13歳になったら、通常のFacebookまたはMessengerのアカウントに自動的に移行されることはないが、自分で作成するように選択することができる。
子供が連絡先を追加したい場合は、保護者がそれを承認する必要がある。テキストやビデオでチャットする際に、子供たちは問題や嫌がらせを報告することができ、その場合は保護者にも通知が届く。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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