米国家安全保障局(NSA)の元職員であるNghia Hoang Pho容疑者は、機密資料を職場から自宅に持ち帰ったとされている。同容疑者はこのほど、連邦犯罪の罪状を認めた。
米司法省の発表によると、Pho容疑者は米国時間12月1日、国防情報を不法に保持した罪を認めたという。これにより同容疑者は、10年以下の禁固刑に処される可能性がある。
The Wall Street Journal(WSJ)は10月、NSAのTailored Access Groupで勤務する職員が仕事を自宅に持ち帰ったと報じた。Tailored Access Groupは、監視対象を直接ハッキングできるツールに重点的に取り組んでいるチームだ。WSJによると、この職員は自宅のコンピュータネットワークにKaspersky Labのウイルス対策ソフトウェアを入れており、このソフトウェアがウイルススキャン処理の一環として極秘情報を吸い上げたという。
司法省は1日付のプレスリリースで、Pho容疑者がWSJの記事で報じられた職員かどうかを明らかにしておらず、極秘ファイルがロシア政府に渡ったかどうかにも言及していない。ただし、The New York Timesは、Pho容疑者が問題のNSA職員だとする匿名の情報筋の話を伝えている。
Kasperskyは、同社のソフトウェアが2014年にNSA職員の自宅用コンピュータからハッキングツールを吸い上げたことを認めているが、意図的にNSAから情報を盗み出そうとしたわけではないと述べている。Kasperskyの製品は米政府のコンピュータで使用することを禁止されているほか、Best Buyは同社の製品を店頭から撤去している。
Kasperskyはコメントを控えた。NSAはコメントの要請に対して直ちに回答しなかった。司法省は、Pho容疑者がWSJの記事で報じられた職員なのかという質問に回答しなかった。判決は2018年4月に下される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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