Twitterは米国時間12月1日、Donald Trump米大統領がリツイートし、世界各国の指導者から非難を浴びている一連の反イスラム関連のツイートや動画が削除されない理由について根拠を示そうとしていた。
最高経営責任者(CEO)のJack Dorsey氏は、「今週初めからこれらの動画に対して何の措置も講じていない理由について、誤った理由を挙げていた」とツイートした。「当社の現行ポリシーのすべてを今も精査中であり、あらゆるフィードバックに感謝する」(Dorsey氏)
We mistakenly pointed to the wrong reason we didn’t take action on the videos from earlier this week. We’re still looking critically at all of our current policies, and appreciate all the feedback. See our safety calendar for our plans and ship dates. https://t.co/yGytH3eskM
— jack (@jack) 2017年12月1日
英極右団体Britain Firstの副代表を務めるJayda Fransen氏が発信したツイートを巡り、数日にわたって議論が巻き起こっていた。そのツイートには、イスラム教徒が松葉杖をつく男性を殴打する動画、人を屋根から突き落とす動画、聖母マリア像を破壊する様子を映したと見られる動画が含まれていた。しかし、実際に問題の火種となったのは、Trump大統領がそれらをリツイートしたことだった。
Trump大統領のツイートが、反イスラム感情に火をつけ、暴力を扇動する恐れがあるとの批判が挙がった。
また、それらの動画がTwitterのサービス規約、特に憎悪行為を禁止する部分に違反すると考えられるにもかかわらず、なぜ削除されずにTwitterに残っているのかについて疑問視する声が上がり始めた。
Twitterが当初、Trump大統領の29日のツイートは同社のポリシーに違反しておらず、「問題のすべての側面を知る機会を人々に確実に提供するため」、また「合法的な公共の利益に値すると考えているため」に削除していないとしたことを受け、Dorsey氏は特に厳しく追及された。
批判した人物の1人が、技術サイトThe Outlineを運営するJoshua Topolsky氏だ。Topolsky氏はTwitterを通してDorsey氏に対し、Trump大統領のツイートが削除されないのは、どうしても大統領にTwitterを使い続けてもらう必要があるためで、大統領は思うがままの行為が許されるのかと尋ねた。
Dorsey氏は「そのようには考えていない」とツイートで返答した。
それに対してTopolsky氏は、「では、ポリシーに基づいてこの攻撃的なコンテンツを削除するのか」と問い返した。Dorsey氏は返答しておらず、Twitterの担当者はさらなるコメントを控えた。
これまでのところ、Dorsey氏からのコメントは好意的に受け取られていないようだ。
We mistakenly gave an excuse that nobody liked we are currently looking for new ones. We appreciate the feedback. https://t.co/XtoYHHcSgL
— Seth Rogen (@Sethrogen) 2017年12月1日
Twitterは2017年に入り、Trump大統領が同社のサービスを利用することを禁止しないと述べていた。大統領のツイートがTwitterのポリシーに違反している可能性があるとしても、報道価値に関するポリシーがあるためだとしていた。
Twitterは最近、「ヘルプセンター」セクションを更新し、どのようなものを暴力や憎悪を表すコンテンツとみなすかについて、例を追加した。同社は、悪質な行為に対する対策に関するルールを刷新していた。
問題の動画に関するDorsey氏のツイートについて、ホワイトハウスにコメントを求めたが、回答はなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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