楽天LIFULL STAYは11月29日、民泊、簡易宿泊所向けのブランディングと運用代行サービスの「Rakuten STAY」を提供開始すると発表した。法人、個人を含む不動産オーナーに向けに展開する。法人向けには同日からサービスを提供し、個人向けに2018年1月をメドに受付を開始する。
楽天LIFULL STAYは、楽天とLIFULLが共同出資する完全子会社。民泊に関するプラットフォーム事業を目的に3月に設立した。民泊仲介サービス「Vacation Stay」(仮称)を2018年に開始することをアナウンスしており、Rakuten STAYは、それに先駆けてスタートする民泊施設オーナー向けのサービスになる。
サービス内容は、楽天ブランドの貸与から、コンサルティング、リノベーション・リフォームの監修、施工管理、物件運用代行、民泊用賠償責任保険の付帯など。「民泊サービスをやったことがないオーナーでも、おまかせいただければ包括的にサービスを提供する」と、楽天LIFULL STAY代表取締役の太田宗克氏は説明する。
リノベーション、リフォームでは、防音性が高く、壁に物をかけられるファンクションボードを使用して、機能性を高める、少し広い部屋ではベッドを壁に収納できるようにし、パーティスペースを設けるなどアドバイスするほか、シャンプーやリンスなどのアメニティを用意し、「民泊だけどハイクオリティを提供できるブランドにしていく」(太田氏)ことが狙い。民泊専門の保険も付帯し、オーナーが民泊事業に参入しやすい環境を整える。
LIFULLの子会社である「LIFULL Remodel」がリノベーション、リフォームの施工を請け負うほか、「LIFULL HOME’S」に掲載しているリフォーム会社の紹介が可能。「LIFULインテリア」「KAMARQ(カマルク)」などの家具会社を通じてインテリア、家具を提案するなど、LIFULLのネットワークをいかしたサービスを提供する。
新たに、不動産投融資型クラウドファンディングも準備中。LIFULL代表取締役社長の井上高志氏は「不動産資産の民泊活用は空き家問題の解消にもつながるが、問題は(リノベーションやリフォームをするための)先立つものがないこと。こんな時にクラウドファンディングを活用してほしい。調達した資金は民泊を運営する中で返していける」と、資金面での支援策も用意していることを明かした。
将来的には、鍵の受け渡しやチェックイン、チェックアウトなどの業務を担う基幹施設を設け、周辺施設との連携やブランドのネットワーク形成など、街全体の展開も考えているとのこと。太田氏は「安心な民泊を日本に広げていきたい」とした。
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