Appleは、スマートフォン「iPhone X」に奥行き(深度)方向のデータまで取得可能な3Dカメラ「TrueDepth」を搭載し、顔認証システム「Face ID」を導入した。Appleに詳しいとされるアナリストによると、2018年にはiPhone全機種がFace ID対応になるかもしれないという。
さらに、Appleは3Dカメラを操作用ユーザーインターフェイス(UI)にも使う可能性がある。というのも、Appleが考案した3DジェスチャーUI技術が、米国特許商標庁(USPTO)により米国時間11月28日「THREE DIMENSIONAL USER INTERFACE SESSION CONTROL USING DEPTH SENSORS」(特許番号「US 9,829,988 B2」)として登録されたからだ。同特許の出願日は2016年8月11日、公開日は2016年12月1日(公開特許番号「US 2016/0349853 A1」)。
この特許は、コンピュータやスマートフォン、タブレットといった電子デバイスの操作を、デバイスに触れることなく、ハンドジェスチャーで実行可能とする技術を説明したもの。デバイスの種類は限定していないので、スマートウォッチやスマートスピーカのような製品にも適用できる。
ジェスチャーをとらえる技術として、実施例ではカメラを利用する方法が使われている。そのカメラも、1台でもよいし、2台組み合わせたシステムでもよいし、ほかのセンサと組み合わせたものでもよい。さらに、まったく異なる技術を利用しても構わない。いずれにしろ、デバイスから手までの距離を計測可能な、3D計測システムを用意すれば十分である。
こうして手の動きに奥行き方向のバリエーションを加えることができれば、画面に対面して押したり引いたり、といった今までにないタイプの多彩なジェスチャーをUIとして利用可能となる。画面やマウス、トラックパッドといった操作デバイスに触れる必要もないので、操作時の自由度も高まるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス