ふだん、考えていることはただ流れていってしまい、ほんの一瞬前でさえも、自分が何を考えていたのか思い出せないことは多い。そうして思考している中には、取るに足らないこと以外にも、日常の重要なことや自分の本心なども含まれている。それをただ流してしまうのではなく、手で書きとめておくことは、実はとても大切なことなのではないか。
本書は、「手で書くこと」で自分の心に向き合う「ジャーナリング」という手法を紹介している。ジャーナリングは、「マインドフルネス=注意深さ」を鍛えるのに効果的であるという。マインドフルネスと言えば「瞑想」だと思いがちだが、ジャーナリングは「書く瞑想」であるといい、さまざまな問題について手で書くことにより、心のトレーニング活動ができるのだそうだ。
いきなり、自分の抱えている実際の問題に向き合わなくても、「もしも10億円が手には入ったら」「7歳の頃の私になりきって夢を描く」など、ありえない設定で遊んだり、ほんとうに大事にしたいことを思い出したりといった、わくわくするようなワークがたくさん用意されている。家でもオフィスでも5分ほどのワークからできるので、気負わずに始めてみるのが良さそうだ。
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