GE Healthcareは米国時間11月26日、NVIDIAおよびIntelとの提携を発表した。いずれの提携も、医療画像の処理時間を短縮することが狙いだ。
GEはNVIDIAと協力して、世界中にある50万台のGE製医療用撮像装置をアップデートし、「Revolution Frontier CT」を搭載する。Revolution Frontier CTは、前世代の2倍の速さで画像を処理できると言われている。
GEによると、Revolution Frontierのスピードのおかげで、肝臓病変の検出や腎病変の解析をこれまでより効率的に行えるようになるという。また、患者のフォローアップ診察や解析不能なスキャンを減らせる可能性もあるという。
さらに、GE Healthcareは自社の新しい分析プラットフォームでNVIDIAの技術を使用しており、その一部は「NVIDIA GPU Cloud」に配置されている。
GEによると、病院は平均で年間50ペタバイトのデータを生成するが、分析やタグ付けをされたり、すぐに使用可能な情報に変換されたりするのは、そのうちのわずか3%だけだという。
GE Healthcareのプレジデントおよび最高経営責任者(CEO)を務めるKieran Murphy氏は次のように述べた。「ヘルスケアは目覚ましいスピードで変わりつつあり、この業界を変える技術はその速さを反映しなければならない。NVIDIAと提携することで、GE Healthcareは次世代のデバイスを提供できるようになる。つまり、世界中の患者のために診断の速度と精度を高めることを可能にするインテリジェントなマシンのことだ」
Intelも画像処理分野におけるGE Healthcareとの既存の提携を拡大させた。両社は「Intel Xeon Scalable」プラットフォームを利用して、放射線技師が画像処理を待つ時間を短縮したいと考えている。
IntelのIoTグループ担当バイスプレジデント、Jonathan Ballon氏は次のように述べた。「リアルタイムのデータ分析とパフォーマンスの向上によって、放射線技師の職務内容を改善することができる。GE Healthcareの革新的な画像処理ソリューションをIntelプロセッサの画期的な速度と組み合わせることで、画像処理を大幅に進歩させ、患者の治療に真の違いを生み出せる可能性がある」
さらに、両社はシカゴに「Joint Performance Acceleration Lab」を開設して、画像処理分野の研究に取り組む。GE HealthcareはIntelのオンプレミス仮想化プラットフォーム「Wind River Titanium Control」を使用する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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