使用手順は全体的に効率的で、使いやすく、分かりやすい。一連の操作をルーティン化する「Routines」機能を使えば、例えば「Alexa、おやすみ」というコマンドひとつで、照明をすべて落とし、ドアをロックする、といったことができる。ホームネットワークに接続する装置を増やしたくないという人には、いっそう魅力的だろう。
ただし注意しなければならないのは、Echo Plusの内蔵機能が今の段階では機器専用のハブほど完全ではないことだ。筆者が今回のレビューに使用したのは、Phillips Hueシリーズの照明と、SmartThingsのコンセント、電球などである。
機器をEcho Plusで使用するためのセットアップは、Amazonの宣伝どおり、簡単に完了する。新しい機器をつないだら、検出するようAlexaに指示を出して、45秒ほど待つだけだ。
Echo Plusに足りないのは、検出された機器の機能を完全に使いこなすことだ。例えば、照明の色や白の色味を変えられる仕様の電球でも、Alexaアプリで色を切り替えることはできない。そのため、日没に合わせて電球の色味を自動調整するようなルーティンを設定することはできないのである。
その代わりに、音声コマンドを使って電球の色を変えることになる。それでも手軽には違いないが、製品専用のハブで細かくコントロールできる便利さには及ばない。
Echo Plusは、約150ドル(日本価格は税込1万7980円)で提供される、他でもないAmazonのスマートスピーカである。ランダムな雑学の質問に答える、音楽をストリーミングする、最新ニュースを届ける、天気予報を常にチェックする、Amazonで追加のドッグフードを注文する、といったことをこなす。Echoシリーズの他の製品でできることはすべて可能で、精度も十分だ。
スマートホーム製品をAlexaアプリにインポートしてコントロールできるという機能は目新しいものではなく、他のEchoデバイスにないEcho Plusのメリットは、ZigBee対応のハブ機能を内蔵していることだけだ。だが今のところ、対応製品で使えるはずの機能の一部にしか対応していないため、ハブの部分はそれほど大きな目玉機能とは感じられない。
Echo Plusで重要なのは利便性だ。利便性というメリットを売りにするノウハウを、Amazonは十分に蓄積している。そもそも、Amazonがオンライン小売業界でこれほど巨大な存在になったのも、利便性を重視した結果だった。
AmazonがAlexaアプリをアップデートし、専用ハブと同等の機能を備えるまでの間、Echo Plusはホームオートメーションや自動照明を試してみたいというユーザーが使い始めるのに適した製品だ。だが、それ以上を望むのであれば、少なくとも当面の間はEchoを選んでおき、ホームオートメーションのニーズに応じた、もっと高機能な専用ハブを併用した方がいいだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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