オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパン、ディーアンドエムホールディングス、ヤマハミュージックジャパン、ビデオマーケットの4社は11月15日、対象のホームシアター製品購入で新作映画約10本が視聴できるキャンペーン「映画を聴こうプロジェクト」を開始したと発表した。オーディオ協会が後援しているほか、ドルビーラボラトリーズが協賛企業に名を連ねる。
キャンペーンでは、2018年1月24日までに対象オーディオ製品をご購入し、12月1日から2018年2月7日の期間中にウェブサイトから応募した人すべてに、5000円相当のビデオマーケット動画視聴ポイントまたは「Chromecast(クロームキャスト)」と1000円相当のビデオマーケット動画視聴ポイントをプレゼント。対象になるのは、オンキヨー、デノン、パイオニア、マランツ、ヤマハブランドのAVレシーバ、サウンドバー、サラウンドシステムの全36モデルになる。
各社個々のキャンペーンはこれまでも実施してきたが、会社をまたぎ開催するのは珍しいケース。この背景には「残念ながら現状は頭打ち状態にある」(一般社団法人 日本オーディオ協会会長の校條亮治氏)と言われるホームシアター事情がある。校條氏は「競合メーカーなので、普段はなかなか手の内を明かしにくい関係にあるが、あえてそうではなく、日本の映画を楽しむ人に向けて感動をしっかり届けていきたい」と続けた。
オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパン代表取締役社長の荒木健氏は「3社は競合だが、普段から敵対視しているというより、情報交換をするような関係にある。今回はその延長線上として、斬新で面白い企画ができた」とコメント。
ディーアンドエムホールディングス 代表取締役ジャパン・セールス&オペレーションプレジデント兼APAC CFOの中川圭史氏も「常日頃マーケットシェアを取り合っているブランド同士だが、今回はいい意味での談合をやり、マーケットシェアを追いかけるのではなく、マーケット時代を元気にしていきたい」とした。
ヤマハミュージックジャパンAV・流通営業部部長の野口直樹氏は「年末キャンペーンは今まで単独で実施することが多かったが、ホームシアター市場を活性化するにはどうしたたいいのかと考えた時、業界全体で盛り上げないといけないと考えた」とそれぞれの思いを話した。
動画コンテンツを提供するビデオマーケットは、現在18万本(見放題作品2万5000本を含む)を提供する動画配信サービス。大画面テレビ向けに独自の超高画質エンコード技術「UHQ(ウルトラ・ハイクオリティ)エンコード」を開発し、BDに迫る高画質配信を実現。9月からはドルビーアトモス対応のコンテンツ配信も手がける。
ビデオマーケット代表取締役社長の高橋利樹氏は「5大オーディオブランドと一緒にキャンペーンができるようになり、動画配信としては次のステップに入ってきたと感じる。現時点でドルビーオーディオ対応作品は60を超えており、今後はドルビーアトモス対応作品を増やす予定でいる」と高画質、高音質コンテンツの提供にも積極的だ。
校條氏は「今回はあえて『映画を聴こう』というタイトルをつけた。ここには大きな思いがある。企業の枠を超え、思いを同じにして感動を届けたい」とキャンペーンの役割を話した。
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