スーパーコンピュータ(スパコン)の省エネ性能を格付けするランキング「Green500」の最新版が、現地時間11月13日に発表された。
今回のランキングでは新たに日本で導入されたスパコンが1位から3位を独占している。これらのシステムはすべて東京のベンチャー企業であるExaScalerの液浸冷却システム「ZettaScaler-2.2」のアーキテクチャ、そして、PEZY Computingのアクセラレータ「PEZY-SC2」を採用している。
1位を獲得したのは理化学研究所の情報基盤センターに設置された「Shoubu(菖蒲)system B」であった。Green500によると、このスパコンは1Wあたりの処理性能が17.009ギガフロップスに達している。2位は大学共同利用機関法人の高エネルギー加速器研究機構に設置された「Suiren(睡蓮)2」。Suiren2の1Wあたりの性能は16.759ギガフロップスを記録している。そして、3位にランク付けされたのは、PEZY Computing社内に設置された「Sakura」だ。Sakuraの1Wあたりの性能は16.657ギガフロップスであった。なお、この3つのスパコンは性能ランキングの「TOP500」では、Shoubuが259位、Suiren2が307位、そして、Sakuraが276位にランク付けされている。
今回の省エネランキングでは、1位から3位以外にも日本のスパコンが上位の大半を占めている。5位には海洋研究開発機構(JAMSTEC)に設置された「Gyoukou(暁光)」が、6位には東京工業大学の学術国際情報センターに導入されている「TSUBAME3.0」が、7位には産業技術総合研究所の「産総研AIクラウド」が、そして、8位には理化学研究所の革新知能総合研究センターが富士通と共同で運営する「RAIDEN GPU subsystem」がそれぞれランクインしている。5位のGyoukouは、性能ランキングのTOP500でも4位を獲得し、性能の面でも高く評価された。
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