ここ数年、スーパーコンピュータ世界最速ランキング「TOP500」の第1位は中国が獲得している。そして今ではランクイン数でも中国が優位となり、米国を2番手に追いやった。
半年前の前回ランキングで、中国はスパコン上位500のうち159を占めたが、今回これを202に増やし、初めてランクイン数の最多国となった。一方、米国は169から143へと数を減らした。さらには、これらスパコンの総処理能力でも中国が米国を追い抜いたことをTOP500ランキングの主催者は明らかにしている。
この結果は、近年、中国のスーパーコンピューティングが着実に成長していることを裏付けるものだ。それと同時に、工業、学術、軍事分野と密接に関連するスーパーコンピューティングの国際バランスが大きく変化していることも示している。
TOP500の1位と2位を占めたスパコンは、いずれも中国にある。今回首位となった江蘇省無錫市の中国国立スーパーコンピュータセンターにある「Sunway TaihuLight(神威・太湖之光)」は、演算性能が93.01ペタフロップス(1ペタフロップスは毎秒1000兆回の浮動小数点演算を実行できる性能)を記録した。次いで2位は、広東省広州市の国立スーパーコンピュータセンターにある「Tianhe-2(天河二号)」で、33.86ペタフロップスを記録した。両スパコンはこの2年間、上位2位を独占している。
そのほかTOP500では、「High-Performance Conjugate Gradient」(HPCG)によるスパコンランキングも発表するようになっている。こちらは、スパコンが処理できるコンピューティングタスクの範囲をより正確に反映させることを目的とした、新しいベンチマークだ。HPCGのランキングでは、理化学研究所(理研)と富士通が共同開発し、理研の計算科学研究機構に設置されている「京」が首位となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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