UberやLyftといった配車サービスの人気が高まるにつれて、よくある不満も増えている。それは道路の混雑だ。
自転車利用者は、ドライバーが乗客を乗降させるために並列駐車をすることから、自転車専用レーンの通行が妨げられると不満を訴えている。歩行者は、横断歩道がふさがれることが多いと述べている。他のドライバーは、客を乗せるために一時停止した配車サービスの車の後ろで立ち往生させられると訴えている。
サンフランシスコ市当局はUberとLyftに対し、これらの問題に対処するよう協力を要請した。The San Francisco Examinerによると、サンフランシスコのEd Lee市長は米国時間11月7日、配車サービス企業のドライバーに対して特定の乗降ゾーンを指定するパイロットプログラムを公表した。
Lee氏は次のように述べている。「われわれは協力して、データ駆動型のパイロットプログラムを開発した。このプログラムは、配車サービスの車による並列駐車、自転車専用レーンのブロック、交通の妨害といった公共の安全や交通への影響に対処するものだ。これは、当市の道路を歩行者や自転車利用者にとってより安全なものにするとともに、道路を利用するすべての人にとってより効率的なものにする取り組みの始まりにすぎない」
Lee氏はまず5月に、配車サービスや公共の安全をめぐる懸念についてUberとLyftに書簡を送った。それ以降、市当局と両社はこの問題について協議を重ねてきた。
プログラムの仕組みとして、両社はアプリ内のいわゆる「ジオフェンシング」機能を使用して、乗客とドライバーに合流場所を伝える。UberとLyftはすでに、空港、駅、競技場で乗客を乗せる場合など、一定の状況でこの技術を利用している。
サンフランシスコは大都市として初めて、両社と協力して配車サービスによる混雑を緩和する計画を発表したことになる。UberとLyftはすでに、サンフランシスコを走る通勤列車「Caltrain」の一部の駅や医療施設California Pacific Medical Centerの敷地内でジオフェンシングを利用している。
Lee氏は両社に対し、乗降ゾーンのパイロット開始後、匿名化された走行情報などのデータを市と共有するよう要請した。同氏はその目的について、両社のコンプライアンスを確保し、プログラムの成果を評価するためだと述べている。パイロットプログラムの開始時期や、乗車ゾーンの設置場所や数については明らかにされていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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