論争の的になりながらも11月に予定されていた「Segwit2x」のハードフォークは、Bitcoinコミュニティーからの支持が得られなかったため延期された。
Bitgoの最高経営責任者(CEO)であるMike Belshe氏が米国時間11月8日、同月に予定されていたSegwit2xのハードフォークに関する新たな声明を公表した。
Bitgoが推進していたSegwit2xハードフォークは、コードの一部要素を取り除いて、ブロックチェーンの拡張性を高め、ブロックの容量を増やす狙いがあった。
第1回の実装は行われたが、Bitcoinのルールも変更してブロック容量を1Mバイトから2Mバイトに拡張する代替ソフトウェアは、すべてのトレーダーやマニアから歓迎されているわけではない。
ハードフォークを取り巻く先行き不透明感を受け、「BitPay」など一部の決済サービスはすでに、アップデート前後の取引中止に動いていたが、現在は、そうした考えは完全に打ち消されたようだ。
Belshe氏によると、Bitgoの目標は常に「Bitcoinの円滑なアップグレード」だが、「コミュニティーの絆を保つ」ことのほうがブロックの容量変更を実施するよりも重要だという。
「現時点で、円滑なブロックサイズ増大に対する十分なコンセンサスが得られていないのは明らかだ。このまま進めると、コミュニティーを分裂させ、Bitcoinの成長を後退させる可能性がある。これは、決してSegwit2xの目指すところではなかった」(同氏)
2Mバイトへの増大案は延期されたが、だからと言って、将来的に実施されることはないとBelshe氏が考えているわけでもない。
Belshe氏によると、取引手数料は上昇中で(2015年3月から1289%増加したと推定されている)ので、いずれはブロック容量の増大が必要になるという。
今回のニュースを受け、Bitcoinの価格は一時約7700ドルまで上昇した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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