Googleの「Chrome」ブラウザは2018年から、ユーザーを予期していなかったウェブサイトにリダイレクトする不正行為の一部を排除するようになる。
ある特定のウェブページを表示しようとしたときに、別のページが突然ブラウザに表示されるという予期せぬ事態が生じることに、不満を感じる人は多いだろう。これは、リダイレクトと呼ばれる動作で、そのウェブサイトのパブリッシャーさえも望まないものだ。現在テスト中で2018年初頭にリリース予定の「Chrome 64」により、おとり商法に似たその種の行為がChromeでブロックされるようになると、Googleは述べている。
「多くの場合、このようなリダイレクトはページに埋め込まれたサードパーティーのコンテンツに起因しており、ページ制作者はリダイレクトの発生を全く意図していないことが分かった」と、GoogleのプロダクトマネージャーであるRyan Schoen氏はブログの記事で説明している。Chrome 64ではリダイレクト動作がブロックされ、その代わりに状況を伝える情報バーが表示されるという。
それだけではない。その後にリリース予定の「Chrome 65」では、リンクをクリックしてウェブサイトが新しいタブに表示されたときに、既存のタブの表示がリクエストしていないページに切り替わるという、別の望ましくない動作が排除される予定だ。
便利なウェブ上で自己の利益を追求しようとしているとブラウザメーカーがみなす、こうしたウェブ開発者を阻止するための制約が他にも多数導入されている。Appleの「Safari」ブラウザは動画の自動再生を停止しており、Chrome 64でも、動画が音声を伴う場合はそれと同じ措置が取られる予定だ。Chromeではさらに、より押しつけがましい広告を2018年にはブロックする予定だ。
2018年初頭には、Chromeのポップアップブロックにも新機能が追加されるという。ユーザーを意図していなかったページにリダイレクトするサイトは、Chromeで新しいウィンドウやタブを開けないようになるという。それによって、一部の「trick to click」が排除される。trick to clickとは、動画再生ボタンなどをクリックしたつもりが、実際には新しいウェブサイトが表示されるというものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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