この時期の街を歩くと、ハロウィン一色だ。カボチャやコウモリ、魔女など、街中にハロウィンの飾りがあふれている。日本記念日協会によると、2016年のハロウィンの市場規模は1345億円で、1340億円のバレンタインデーを上回った。ハロウィンは同協会が推計している記念日の中でクリスマスに次いで2番目に高い金額だという。もはや完全に代表的な記念日として昇格したと言っていいだろう。
ハロウィンとはもともと、古代ケルト人にルーツを持つと言われる10月31日に開かれるお祭りのことだ。秋の収穫を祝い悪霊を追い出すという目的があったが、最近は本来の意味とは無関係に仮装メインのイベントとなっている。
ハロウィンの市場規模の拡大にともない、参加する人も増えている。特にハロウィン当日の渋谷の盛り上がりはメディアでも報道されており、若年層の参加者が増えているようだ。10代のハロウィン実態とSNSとの関係性について見ていきたい。
マイナビティーンズラボ × TesTee Labの若年層女性のハロウィンに関する調査(2017年10月)によると、2017年のハロウィンにおいてハロウィンにまつわることをする予定があると答えた割合は、10代女性が51.5%と半数以上だったのに対して、20代女性は23.0%と2割程度となった。10代女性のハロウィンへの参加率は非常に高いのだ。
10代女性がハロウィンですることは、1位「お菓子を食べる」(50.8%)、2位「仮装をする」(45.9%)、3位「友人や家族とホームパーティーをする」(41.0%)となっていた。なお、彼女たちがハロウィンメイクのお手本とするのは、1位「YouTube」、2位「Instagram」、3位「ネット検索」、4位「雑誌」、5位「Twitter」だった。SNSが彼女たちに与える影響力の大きさを感じる結果となった。
10代女子はSNSでハロウィン関連の情報を得て写真を撮り、SNSに投稿しているのだ。
YouTubeで「ハロウィンメイク」と検索すると約7万本の動画が見つかる。「オール100均」「ゾンビメイク」「傷メイク」「吸血鬼メイク」「魔女メイク」など、ホラーなメイクがずらりと並ぶ。かなりリアルで、まるで特殊メイクのように見える。ただ可愛いだけではない、いわゆる“怖可愛い”メイクも多い。メイク系YouTuberの中には、「かわいい編」「ホラー編」と分けて投稿している人もいる。かかる金額もそれほどではなく、本格的な特殊メイクが楽しめるという点がウケているようだ。
たとえば傷メイクは、顔の一部を赤く塗り、その上に木工用ボンドを塗ってティッシュを貼り付けていき、貼ったティッシュを割いて傷のように見せている。その上に血のりを塗ったりたらしたりすることで、リアルな傷が演出できるのだ。カラーコンタクトをつけ、顔をダークカラーのアイシャドーなどで汚したりしており、プロ顔負けのメイクとなっている。
動画配信系は軒並みハロウィン色が強まっており、LINE LIVEやSHOWROOMなどでもハロウィンメイクや仮装などをテーマにした配信が目立つ。LINEのタイムラインでもハッシュタグ「#ハロウィン」がついた公開投稿は増えている。
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