オムロンは9月27日、ドライバーが運転に集中できる状態かを判断する技術を搭載した、「ドライバー見守り車載センサー」の開発を発表した。10月3~6日、千葉・幕張で開催の「CEATEC JAPAN 2017」でデモンストレーションを実施する。
これは、2016年6月発表の「ドライバー運転集中度センシング技術」を搭載した車載センサーの進化版。従来の技術では、「ドライバーが安全運転に適した状態か否か」という1つの基準で判断していたが、進化版では、3つの指標を同時に判断することが可能となった。
ドライバーの状態を判断する指標は、ドライバーが運行の状況を注視しているかの(Eyes ON/OFF)、ドライバーがどれだけ早く運転に復帰できるのか(Readiness High/Mid/Low)、ドライバーが運転席にいるか(Seating ON/OFF)の3つ。
Eyes ON/OFFは、ドライバーが、車の進行方向や周囲の状況を注意して見ている状態かを、目の開閉状態や視線の方向から、注視している(ON)、していない(OFF)の2段階で判断する。
Readiness High/Mid/Lowは、ドライバーが何をしているかなどから、運転の準備ができている(High)、短時間で運転に復帰できる(Mid)、運転に復帰するまで時間がかかる(Low)の3段階で判断する。
Seating ON/OFFは、ドライバーが運手席に座っている(ON)座っていない(OFF)の2段階で判断する。
顔画像センシング技術「OKAO vision」も進化し、認識の精度が大幅に向上。ドライバーがマスクやサングラスを着用した状態でも、眼の開閉や視線、顔の向きを判断することが可能となった。
オムロンは2017年度より、名古屋大学未来社会創造機構とHMHSコンソーシアムと共同で、本センサーと心電や脈波を測る生体センサーを、自家用車を含む幅広い車に搭載し、ドライバーのデータを収集する実証実験を実施しており、2020年までに発売される自動車への採用を目指している。
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