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スコラ、AIを活用し会議の空気や感情を可視化するコンサルティングサービスを開発

佐藤和也 (編集部)2017年09月27日 17時32分
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 スコラ・コンサルトは9月26日、人工知能(AI)を活用した企業向けコンサルティングサービス「DIA diver」(ダイア ダイバー)を、10月10日から開始すると発表した。AI技術を用いて、会議などの対話における“空気”や“感情”を可視化。それらの分析と同社のコンサルティング技術を掛け合わせて、組織としてのコミュニケーションを進化させながら、企業の経営課題を解決するサービスとしている。

 ウェブカメラや360度カメラを活用し、会議中の対話している出席者の表情を読み取り、内容に対して相互に理解できているかを可視化。違和感や課題などを確かめ合いながら、テーマに沿ったコンサルティングを行うという。

カメラを通じて会議参加者の表情を読み取る
カメラを通じて会議参加者の表情を読み取る
AIによる感情分析画面。可視化されたデータと対話状況をもとにコンサルティングを行うという
AIによる感情分析画面。可視化されたデータと対話状況をもとにコンサルティングを行うという

 AIについては、米国の臨床心理学博士であるAlexander Krieg(アレクサンダー・クリーグ)氏が監修。人間の微表情を読み解き感情を分析するディープラーニングの技術を採用し、人の感情を読み取る。そして同社のコンサルタントが、「対話の状況は今どのようなプロセスにあるのか」「そのプロセスは進んでいるのか、止まってしまっているのか」「止まってしまっている場合、制約は何か」など、経験を踏まえ見立て、会議や意思決定の場の空気を可視化。これらの分析を踏まえたフィードバックによって、会議がより生産的な議論の場になるようにコンサルティングを行うという。

やりたいことを実現できるあきらめない組織、共創が生まれる組織へ

 同社はプロセスデザインというコンサルティング手法を用い、企業風土を改革していくことを事業として30年以上展開。スコラ・コンサルト代表取締役の辰巳和正氏は、指示されたことをしっかりとこなすことが求められ、効率的にさばく人が評価される「機械論的組織観」と、人としての意思や感情があり、指示されたものに対しての意見をぶつけ、上司もそれを受け止めるといった「生命論的組織観」の例を出し、「最強の効率性を持ち、戦後の日本が豊かであるのは、機械論的組織観がすごく強かったため」と語る。一方で生命論的組織観では、効率性はないものの、人同士の対等な意見がぶつかることによって、新しいものが生み出される創造性がある組織と説明する。

スコラ・コンサルト代表取締役の辰巳和正氏(左)と、DIA diverのパートナー&プロデューサーを務める小沼敏郎氏(右)
スコラ・コンサルト代表取締役の辰巳和正氏(左)と、DIA diverのパートナー&プロデューサーを務める小沼敏郎氏(右)

 辰巳氏は、昨今働き方改革やイノベーションを生み出す組織づくりにスポットが当たっているなか、機械論的組織観ではうまくいかず、社員が豊かに働き、創造性を発揮するには生命論的組織観が必要だと説く。「話を聞きに行く企業のほとんどが、機械論的組織観が強い。そのなかで、二者択一の話ではなく、生命論的組織観をわずかでも取り入れていくコンサルティングをしている」という。そのカギとなるのが、双方向の対話となるコミュニケーションだとしている。そして、言うだけ無駄、言ったもの負けというようなあきらめる組織ではなく、本当にやりたいことを実現できるあきらめない組織にしていくことが、この先に日本社会において重要だとした。

「機械論的組織観」と「生命論的組織観」
「機械論的組織観」と「生命論的組織観」

 AIを活用したサービスに乗り出した理由として、所属しているコンサルタントがフル稼働している状態であり、より広めていくには限りがあるという。その要因として、コミュニケーションは見えないものであるとし、可視化できればより多くの企業・人に届けられると考えたとのこと。と同時に、生命論的組織観を持つAIへの挑戦ということも付け加えた。

 DIA diverのパートナー&プロデューサーを務める小沼敏郎氏は、創造的なコミュニケーションを通じて組織を進化していく、共創が生まれる組織へ変化させていくサービスと説明。同社が展開している企業の改革は職人技と表現し、暗黙知にテクノロジの光をあてて、コミュニケーションの秘密を解き明かし、提供していくのがDIA diverと説明する。

 小沼氏はDIA diverを通じ、「コミュニケーションの変化によって、組織に意味を取り戻したい」と狙いを語る。同氏の考えとして、ひとりではできないことを成し遂げるため、ひとりでは考えられないことを考えるために組織があり、共創こそ組織の本懐と説明。「良質なコミュニケーションの積み重ねが、大きなクリエーションやイノベーションを生み出す。そのための準備も必要であり、クリエイションやイノベーションの準備ができる組織を作るところが目的」と語った。

 サービス価格は、分析や課題抽出、フィードバックまでの中心価格帯として100万円(税別)で、改善のためのコンサルティング費用は別途必要。辰巳氏によれば、提供開始から1年で2000万円の売り上げを目標としているという。当面はコンサルティングサービスのひとつという形で活用し、外販などの展開は予定していないとしながらも、形式化できるものであれば広く活用できるサービスとして育てていきたいとした。

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