東芝映像ソリューションは、北米市場向けにスマートスピーカ「TH-GW10」を発売すると発表した。ホームゲートウェイやカメラ機能を備え、スマートフォンと連携しIoTシステムとして使える。発売は12月を予定。価格は未定だが、200~300ドルの間になるとしている。
TH-GW10は、オンキヨーと共同開発したスマートスピーカで、オンキヨーが北米市場への導入を発表している「VC-FLX1」とスペックやデザインは同じになる。内蔵スピーカの開発や音質チューニングはオンキヨーが手がけた。東芝映像ソリューション技師長の石橋泰博氏は「オンキヨーと東芝では強い商流が異なる。お互いが協業しあって、スマートスピーカの全体的なパイを広げていきたい」と、役割を話した。
アマゾンのAIアシスタント「Alexa」を搭載し、音声操作が可能。Bluetooth機能による音楽のワイヤレス再生や、上部に付けられたカメラを使い、遠隔地から自宅内を監視することもできる。一般的なスマートスピーカに加え、ホームゲートウェイとセキュリティ機能をもたせたIoTデバイスと位置づける。
対応アプリは現在準備中としており、Android、iOSの両方を用意。テレビの音や掃除機などの生活ノイズに強い設計していることが特徴で、これにより聞き取り性能を向上。ここには、テレビ「REGZA」で培った音声認識機能などのノウハウが役立っているという。
東芝映像ソリューションでは、日本市場にもスマートスピーカの導入を予定しており、発売時期は「2018年中には何か出したい」(石橋氏)とコメント。北米向けにはAlexaを採用したが日本におけるプラットフォームは明言しなかった。石橋氏は「北米ではアマゾンのAlexaが圧倒的シェアをもっているため、Alexaを採用したが、日本においてはGoogleやマイクロソフト、LINEといったプラットフォームも考えられる」とした。
また、日本市場向けには、グループ会社である東芝デジタルソリューションズの音声認識技術「RECAIUS(リカイアス)」を採用するとのこと。日本語での使用に関しては「ほぼ問題なくできている状態」(石橋氏)と開発状況を説明した。
東芝では、アマゾン「Echo」の発売よりも早い段階で、スマートスピーカの構想を持っていたとのこと。2016年末から販売が進んだEchoを受け、北米での販売に踏み切ったという。北米では代理店を使って販売し、日本では、間にキャリアなどを挟んだBtoBtoCによる販売なども考えているという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」