若者がインスタでよく使う「ハッシュタグ」は--スマホ画面から読み解く実態

CNET Japan Staff  株式会社テスティー2017年09月26日 08時00分

 若年層がメインユーザーのスマートフォンアンケートアプリ「TesTee(テスティー)」を運営するテスティーと、CNET Japanが共同で現代の若者たちの実態に迫る同連載。

 第5回目は10~20代の男女1646名(10代:862名、20代:784名)を対象に「SNSにおけるハッシュタグ利用」に関する調査を実施した。また、10代~20代の男女165名(10代:82名、20代:83名)から「Instagram」のハッシュタグ検索履歴のスクリーンショット画像を収集。傾向を分析し、若年層のハッシュタグにおける行動や意識を解明していく。調査期間は2017年9月7〜8日。

    【TOPICS】
  • 10代の利用SNSは「LINE」「Twitter」の2強。「Instagram」は20代女性から圧倒的な指示を得ていることが判明。
  • 10~20代の若年層SNSユーザー、2人に1人が投稿時にハッシュタグをつけている。
  • ハッシュタグ検索の用途は「情報収集」だけではなく「交流」に利用されている。

 まず、10代、20代の男女を対象に利用しているSNSを調査した。その結果、いずれの性年代でも1位は「LINE」、2位は「Twitter」となった。一方、「Instagram」は女性の利用率が高く男性の2倍以上が利用しており、「Facebook」は男女問わず20代の利用率が高い傾向が見られた。また、10代におけるFacebook利用率は女性が15.9%、男性が15.3%となり2割以下だった。


(10代女性 n=464 / 10代男性 n=398 / 20代女性 n=420 / 20代男性 n= 364 / MA)

 続いて、SNSを利用する10代、20代男女を対象にハッシュタグについて調査した。「SNSへの投稿時、ハッシュタグをつけますか?」と尋ねたところ、10代女性の55.2%、10代男性の44.9%、20代女性の56.9%、20代男性の42.6%が「ハッシュタグをつける」と回答。SNS投稿時にハッシュタグを最も利用しているのは20代女性であることがわかった。

 また、「よく使うハッシュタグ」を自由回答で調査したところ「L4L(Like for Like)」や「〇〇垢と繋がりたい」など、SNS上で交流を図るハッシュタグをつけていることがわかった。


(10代女性 n=464 / 10代男性 n=398 / 20代女性 n=420 / 20代男性 n= 364 / MA)

 次に、「ハッシュタグ検索を利用したことのあるSNS」を調査した。各SNS利用者を対象にハッシュタグ検索利用の有無を尋ねたところ、「Twitter」でのハッシュタグ検索利用経験率が共通して高いことがわかった。また、女性においては「Instagram」のハッシュタグ検索利用率も高く10代女性で64.3%、20代女性で75.7%となった。


(10代女性 n=464 / 10代男性 n=398 / 20代女性 n=420 / 20代男性 n= 364 / MA)

 さらに、「どんな時にハッシュタグ検索を利用しますか」と尋ねたところ、「気になるハッシュタグを見つけた時(画像内:気になる)」「気になる商品やサービスを見つけた時(画像内:商品)」という回答が、いずれの性年代においても1位と2位を占める結果となった。3位においては男女で差が見られ、女性は「感想を共有、共感したい時(画像内:感想)」、男性は「面白い情報が欲しい時(画像内:面白い)」となった。


(10代女性 n=311 / 10代男性 n=200 / 20代女性 n=263 / 20代男性 n= 179 / ハッシュタグ検索利用者のみ / MA)

 続いて、ハッシュタグ検索利用後に商品の購入に至ったことがあるかを尋ねたところ「購入したことがある」と回答したのは、10代女性で17.7%、10代男性で14.0%、20代女性で18.3%、20代男性で24.6%となった。「購入したいと思ったことがある」と回答した人を合わせると全体で半数程度となり、「ハッシュタグ検索」は若年層間で消費意識に影響があると言えそうだ。


(10代女性 n=311 / 10代男性 n=200 / 20代女性 n=263 / 20代男性 n= 179 / ハッシュタグ検索利用者のみ / MA)

 そして、ハッシュタグ検索を契機とした商品購入経験者を対象に、購入した商品のジャンルを尋ねた。女性は10代、20代ともに約6割が「ファッション用品」と回答し、次いで「コスメ」が多い結果となった。男性はばらつきが見られたものの「ファッション用品」が1位となった。

 また、20代男性において「コスメ」が2位にランクインするという興味深い結果も得られた。2017年4月にテスティーが実施した「メンズコスメに関する調査」において、「スキンケア」が気になっていると回答した男性は48.4%という結果も出ている。このことから、男性はハッシュタグ検索を契機にECを利用してコスメを購入する可能性が高いと考えられる。


(10代女性 n=55 / 10代男性 n=28 / 20代女性 n=48 / 20代男性 n= 44 / 購入経験者のみ / MA)

 最後に、「Instagram」を利用している男女165名(10代:82名、20代:83名)から「ハッシュタグ検索の履歴画面」のスクリーンショット画像を収集し、合計で719個のハッシュタグ検索履歴を解析した。


(10代、20代 / 男女 / 自社モニター会員提供)

 「Instagram」は写真を簡単に加工、共有できることから企業や有名人もアカウントを持つ人気のSNSサービスだが、若年層間での「ハッシュタグ検索」利用方法は多岐に渡っていた。


(総ハッシュタグ数:719 / 10代、20代 / 男女 / 自社モニター会員提供)

 最も検索されていたのは「芸能人、アーティスト名」で106タグ、次いで「ブランド名(ファッション、コスメ)」、「グルメ系(食べ物名や飲食店名)」なった。他にも「キャラクター名」や「地名」、「動物」「イベント名」の検索履歴などが見られた。また、「よくつけるハッシュタグ」を聞いた際に見られた「L4L(Like for LIKE)」は検索も頻繁にしている様子が見受けられた。

 若年層の間ではウェブ検索のみならず、SNSのハッシュタグ検索を利用して情報収集、交流を行っていることが伺える結果となった。

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