Amazonが音声アシスタント「Alexa」の世界を、同社初のウェアラブル製品となるスマートメガネにまで拡大しようとしていると、Financial Times(FT)が米国時間9月19日遅くに報じた。
スマートフォンに接続されたこの機器は、普通の眼鏡に似た見た目で、骨伝導システムを利用して、装着者がヘッドホンなしでAlexaの音声を聞けるようにするという。FTがAmazonの計画をよく知る複数の人物の話として報じている。
Amazonは、同社のスマートホーム向けハードウェアシリーズに新しいインターネット接続のセキュリティカメラシステムを追加することも計画していると同紙は報じている。Amazonの「Echo」製品に接続すると、同社初のタッチスクリーン搭載スマートスピーカ「Echo Show」でライブ動画フィードを視聴することができるという。
Amazonは、この報道に関するコメントを避けた。
莫大な数のAmazon利用客に加えてスマートホーム市場を制覇し、それらの顧客とのさらに密接なつながりを維持しようと目論むAmazonにとって、Alexaは重要な推進力となっている。このデジタルアシスタントは米国などでは「Amazon Fire」タブレットにも搭載されており、音楽の再生や映画の一時停止のほか、照明を落としたり天候をチェックしたりする操作が完全に音声でできるようになっている。
Amazonが提供する一連のEcho製品は好調で、eMarketerによると、米国スマートスピーカ市場の71%を占めているという。後続の「Google Home」は同市場の24%を占めており、Appleの「HomePod」は2017年中に発売される予定となっている。
しかし、スマートメガネの販売はそれよりも難しいかもしれない。Googleが数年前に失敗に帰した「Google Glass」ではそうだった。このハイテクメガネは、プライバシー侵害に関する懸念を広く巻き起こし、一線を超える機器として反感を買って、「glassholes」(glassと、「嫌なやつ」を意味する assholeの合成語)という新しい造語まで誕生した。より最近では、「Snapchat」開発元のSnapが、カメラを搭載する「Spectacles」をリリースして好意的な反応を得たが、その熱狂はもう過ぎ去ってしまったようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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