今回の東京ガールズコレクションでは、AIによるスナップコンテストも開催された。会場でカメラマンが撮影し、その人のコーディネートをAIが解析してポイントで評価するという企画だ。審査結果は東京ガールズコレクションのウェブサイトで逐次公開された。
審査員となったAIは、AIエンジン開発を専門とする9DWがファッションの配色と形状を学習させたものだ。
同社の最高技術責任者である中村俊輔氏は「数式で表せないファッションというものをAIに判定させるために、何がいいとされているか、いいと判断するために必要な情報は何か」の策定が難しかったという。
今回の企画では、SNSでの「いいね」数を指標とした。東京ガールズコレクションに向けて3カ月間、InstagramやTwitter、WEARなどのSNSでの「いいね」数を学習させ、判定基準とした。読み込まれたコーディネートは2万件。各色の分布と人間の形をエッジ検出したデータを収集した。
「ファッションに関係するハッシュタグを検索して読み込ませたので、モデルやタレントより一般の人が多い」(中村氏)
1枚の画像からポイントを計算する時間は約15~20秒。「いいね」数は誤差20~30程度で推測できる。
同社代表取締役の井元剛氏は、「今回の取り組みは第一弾であり、今後は東京ガールズコレクションにもっと深く関わるような展開を考えている。アイテム単体の判定やコーディネートをAIに選出させてモデルに着てもらうといったところまで発展させていくつもりだ」と抱負を語った。
東京ガールズコレクションが掲げている「AI×ファッション×ソーシャル」への取り組みは、IT企業が持つ最新のテクノロジによって実現されている。若者が自然とAIに触れあうイベントとして、今後も注目される。
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