若年層がメインユーザーのスマートフォンアンケートアプリ「TesTee(テスティー)」を運営するテスティーと、CNET Japanが共同で現代の若者たちの実態に迫る同連載。
第4回目は10~20代の男女1396名(10代:688人、20代:708人)を対象に、「スマートフォンでのEC利用」に関する調査を実施した。この調査を通して、若年層におけるスマホでの商品購入に対する意識を年代、性別の二軸から解明していく。調査期間は2017年8月18~24日。
まず、10代、20代男女を対象にスマホでの商品購入経験について調査した(ゲーム課金は除く)。10代の58.0%、20代の70.3%とともに半数以上が「スマホで買い物の経験がある」と答え、最も購入経験率が高いのは20代女性で75.4%となった。
次に「スマホで買い物をしたことがある」と回答した人を対象に「購入経験のある商品ジャンル」を調査した。いずれの性年代においても「ファッション用品」「日用品」「娯楽品」が上位にランクインした。女性は10代、20代ともに約6割が「ファッション用品」を購入していると回答。また、20代は男女とも「日用品」との回答が最も多く、約6割の人がスマホを通じた購入経験があることがわかった。これは、社会人になり一人暮らしをするようになった人が、日常的に使用する商品を購入する機会が増えたと推察される。
では、若年層はスマホをどのように利用して買い物をしているのだろうか。具体的に調査したところ、10代女性では「フリマアプリ」、20代女性では「ECサイト」の利用がそれぞれ最も多く、男性は10代、20代ともに「ECアプリ」を最も利用するという結果となった。
年代別で見ると、20代に比べて10代のフリマアプリ利用の比率が高く、特に10代女性はおよそ半数がフリマアプリを利用して買い物をしていることが判明。また、ECアプリとECサイトを両方使う人では、10代の61.4%、20代の52.9%が「ECアプリを優先して利用する」と回答した。
続いて、ECアプリの利用者を対象に「ECアプリの利用理由」を調査した。どの性年代においても「商品検索がしやすい」との回答が最も多く、「すぐに購入できる」「ポイントが貯まりやすい」という点も評価されていることがわかった。
年代別の差としては、「近くで売っていないものを購入できる」と回答した人が20代では23.8%であるのに対し、10代では37.4%となっている。10代はECを利用することで行動範囲の狭さをカバーしていることが伺える。逆に、20代では「ポイントが貯まりやすい」と回答した人が多く、10代が36.0%であるのに対し、20代は48.6%となった。20代では商品購入という目的だけではなく、それに対する付加価値を重視する傾向があると言えるだろう。
また、ECアプリ利用者を対象に利用理由を自由回答で調査した結果、以下のような回答が得られた。
商品検索のしやすさやホーム画面から1タップですぐに使える手軽さなど、ECアプリを利用する若年層は簡単さや利便性を重視しているようだ。
続いて、ECアプリ利用者を対象に利用アプリについて尋ねた。その結果、その性年代においても「Amazonアプリ」が最も利用されており、特に10代においては男女ともに2位以下のアプリ利用率と比較して倍以上の差をつけて1位となった。
そこで、若年層男女に圧倒的支持を得ているAmazonアプリに焦点を当て深掘り調査を実施した。Amazonアプリを利用しているiPhoneユーザ―男女264名(10代:120名、20代:144名)から、Amazonアプリのアイコンを設置している画面のスクリーンショット画像を収集し、テスティーのツールにより画像解析を行った。
その結果、Amazonアプリをフォルダ管理している人は全体の56.8%と、他アプリとまとめて管理している人が多く見られた。では、どのようなアプリと一緒にまとめられているのだろうか。Amazonアプリをフォルダ管理している男女150名(10代:69名、20代:81名)のスクリーンショットから、同一フォルダ上にある関連性の高いアプリを調査した。
10代では「メルカリ」が最も多く、43.5%の人が同一フォルダ上に設置しているという結果となり、20代では「楽天市場」が30.9%で最も多いことがわかった。また、10代、20代ともに3位に「マクドナルド」がランクインするという興味深い結果も得られた。そのほか、「SHOPLIST」や「Qoo10」「GU」などのファッション系ECアプリや、「ガスト」「HotPepper」などのクーポン系アプリも見られた。
この結果から、若年層にとって「商品購入」も「飲食」も日々の消費活動として同じカテゴリに分別されていると考えられる。
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