今週に入って、Ford Motorは自動運転車開発の最初の提携相手がDomino's Pizza Enterprisesであることを明かした。もちろん、Fordが自動運転車にかける野望は、チーズが山盛りのLサイズペパロニピザの宅配を効率化することだけにとどまらない。今回、無人商用車に関して、同社がもっと大きな野心を抱いていることが明らかになった。
Reutersによると、Fordは大型の自動運転商用車の開発に関して、多くの企業との提携を検討しているという。計画中の自動車の種類や、可能性のあるパートナーの具体的な社名は現時点では不明だが、Fordの自動運転車および電気自動車担当バイスプレジデントのSherif Marakby氏によると、ターゲットには「ライドシェアリングサービスや宅配サービス」が含まれるという。
Marakby氏は6月にFordに再入社する前、2016年~2017年初頭にかけてUberのGlobal Vehicle Programs担当バイスプレジデントを務めていた。
Fordが独自の低価格オンデマンドサービス「Chariot」を既に運営していることは、おそらく偶然ではないはずだ。Chariotは、Fordの14シート「Transit」バンを使って、オースティン、ニューヨーク、サンフランシスコ、シアトルなどの都市で通勤者に移動手段を提供している。Fordがこのプラットフォームを使って、独自の無人運転技術を開発する可能性もある。あるいは、UberやLyftといった大手の配車サービス企業との提携も考えられる。
Fordは長距離トラック運送事業には関与していないが、自動運転技術がこの経済分野を一変させる潜在的可能性は、とてつもなく大きい。そのことには注意する必要がある。米国のトラック運送業界の深刻で長期的なドライバー不足を考えると、自動運転分野の技術開発は流通や運送の分野から歓迎される可能性が高い。大型の輸送用トレーラーの複雑さは、業界の自動運転エンジニアにとって、より解決困難な問題になる可能性が高いが、商業的な潜在的可能性はとてつもなく大きい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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