パラレルスは8月25日、今後リリース予定の「macOS High Sierra」と、この秋の更新で搭載を予定している「Windows 10」(Fall Creators Update)の新機能に対応した「Parallels Desktop 13 for Mac」の発売を開始すると発表した。
Parallels Desktopは、再起動せずにMacでWindowsを実行できるソフトウェア。
最新版のParallels Desktop 13では、Microsoft Outlook、Word、Excel、PowerPointおよび、Internet Explorer、Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefox、OperaなどのブラウザをMacのTouchBarに統合。さらに、Windowsスタートメニューまたは、Windowsデスクトップを使用している場合、Cortana、タスクビューおよび、TouchBarの設定に加え、タスクバーにピン留めしてある機能を利用することも可能。
このほか、Parallels Desktop上で使用されている多数のWindowsアプリケーション上で、デフォルトのファンクションキーのほか、TouchBarをカスタマイズして利用するといったこともできる。
さらに、Parallels Desktop 13では、この秋の更新で搭載が予定されているWindows10の新機能であるPeopleBarを統合。これにより、ユーザーは連絡先をタスクバーにピン留めできるようになる。WindowsではPeopleBar上の表示コンタクトを最大3人に制限しているが、MacのDock上では表示コンタクト数の制限はなく、写真も大きく表示されるので、より簡単に識別できるようになるという。
新たな機能として、ピクチャ・イン・ピクチャ(PiP)ビューを搭載。この機能により、Macのアプリケーションがフルスクリーンモードであっても、常に最前面にアクティブなVM(仮想マシン)ウィンドウが表示できるようになった。そのため、複数のOSとそのアプリケーションを同一画面上に表示して同時に作業することや、macOSのSpacesとアプリケーションを切り替えながらビデオを見られる。
PiPビュー機能は、Coherenceモード(WindowsのUIを表示せずにMacのUIだけでWindowsアプリケーションを使用)、フルスクリーンモードおよび、ウィンドウモード(macOSのウィンドウ内でWindowsを使用)といった、Parallels Desktopのカスタマイズ設定の選択肢の1つとして追加されている。
また、スムーズな画像の切替え、より高解像度での画面スケーリングを実現するために、数多くのビジュアルおよび、ディスプレイ設定が改善された。高解像度Retinaディスプレイを使用しているユーザーは、表示画面サイズを変更した際にも、より鮮明なテキストやグラフィックス表示が可能となる。
さらには、ディスク領域を解放する「クリーンドライブ」、ワンクリックでプレゼンテーション中の通知、プライベートなファイルのデスクトップへの表示を防ぎ、スクリーンセーバーのロックアウトを遅らせる「プレゼンテーションモード」(Macのみ)、ワンクリックでYouTube、Facebook、その他のWebサイトからビデオファイルをダウンロードできる「ビデオダウンロード」、任意のドライブまたは、フォルダーを検索して同一内容のファイルをすばやく検索できる「重複ファイルの検索」、ワンクリックで画面全体、ウィンドウもしくは選択した領域を録画する「画面を録画する」といった機能を搭載したユーティリティの「Parallels Toolbox」が付与されている。
パフォーマンス面では、Windowsのファイルとドキュメントへのアクセスが47%以上高速化したほか、Thunderbolt用外付けSSDドライブのパフォーマンスが最大100%向上し、ネイティブパフォーマンスに匹敵する水準を達成している。さらに、大容量メモリのVMのスナップショット作成を最大50%、Mac上でのWindows ファイルの作業を最大40%、ほぼ全ての使用シーンにおけるUSBデバイスのパフォーマンスを最大40%高速化した。また、OpenGL 3のサポートを追加した。
このほか、仮想マシン1つあたり最大32コアのvCPU(仮想CPU)と128GバイトのvRAMが搭載できるようになった。また、1024×768から3360×2300までの4対3、16対9および16対10のサイズを含め、ポッドキャスト、ビデオチュートリアル、ウェブブラウザテスト用の解像度を即座に切り替えるビューセット解像度メニューを搭載した。
ビジネスライセンス版のParallels Desktop for Mac Business Editionでは、今秋新たに登場する機能として、シングルアプリケーションモードが含まれている。これによりIT管理者は、選択したアプリケーションを使用して外部から不可視のWindows VMをユーザーのMacのDockに配信し、ロック・保護できるため、ユーザーはMacアプリケーションと同様にWindowsアプリケーションを簡単に見つけて使用できるようになる。
また、今秋には、生産性向上とエンドユーザー管理に役立つ、電子メールでのユーザー招待機能。管理業務効率化のため、サブライセンスに対して個別の管理者の割り当て。サブスクリプションとライセンスを管理する Parallels マイアカウント ポータルの新デザインのリリースを予定している。
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