住宅ビルダーのSOUSEIは8月22日、マイホームアプリ「knot(ノット)」とHome OS「v-ex(ベクス)」のリリースを記念してキックオフパーティを開催した。
SOUSEIは大阪、奈良を中心に展開している住宅ビルダー。新築注文建築とリフォーム、リノベーションなどを手掛ける一方、マイホームアプリknotとv-exを開発している。
4月に発売したknotは、住宅ローンから契約書関連、各種図面、工事画面、引っ越しまで、住宅に関わるすべてを1つのアプリに集約できる住宅管理アプリ。住宅の周辺情報やコミュニティ情報までを管理することで、住宅引き渡し後にも顧客との接点を持つことが特徴だ。
代表取締役CEOの乃村一政氏は「人生で大きな影響を受けたのが『iモード』と『iPhone』。iモードは、人件費や商売を減らすことを基本としてたITにおいて、はじめて商売を増やしたサービス。iPhoneはスライド、ピンチといったアクションに驚き、ワクワクを通し越して未来が見えなくなった」とその衝撃を振り返る。
乃村氏はiPhoneはインストールしているアプリは違うがみんなが同じハードウェアを使うことに注目。「iPhoneの登場は人々の価値観がハードからソフトに移行した瞬間。そんなスマートフォンのような家を作りたいと思った」と話す。
v-exは、“家のスマホ化”を実現するIoTツール。2011年に発案し、サーモスタッドなどで知られるNest、「Amazon Echo」などとの出会いを経て、2018年6月に登場する予定だ。
テレビとHDMI接続ができ、「Alexa」と連携することで、音声操作が可能。「おはよう」と話しかけると返事をしてくれるほか、テレビのチャンネル切り替えなどにも対応する。そのほかの家電との連携ができ照明のオン、オフなどもできるとのこと。「目指したのは、検索、操作、制御のない世界」と乃村氏は話す。
スマートフォンをかざして支払いができる「v-ex Pay」を備え、自宅近くの商店と連携しクーポンの発行などにも対応。「地域の産業とユーザーをつなぐこともできる」(乃村氏)とする。
発売は2018年6月。住宅メーカーなどBtoB向けに販売し、価格は18万円を予定するが、乃村氏は「販売に応じてハードの価格は下がる。将来的には無料で提供したい」と意気込む。
パーティ会場では、乃村氏がチームラボのSales Directorである門脇健氏と「住宅×ITの未来」をテーマにトークセッションしたほか、新建新聞社代表取締役社長の三浦祐成氏、エヌ・シー・エヌ代表取締役社長の田鎖郁男氏と「住宅ITは住宅業界をどう変えるか?」として、住宅業界における働き方改革や応援している住宅ビルダーとはどんなところか、などについて話した。
SOUSEIは、5月にセットトップボックス(STB)の設計、製造などを手がけるグルーバと、v-exにおいて業務提携を発表。v-exの開発を進めるほか、対応するIoTデバイスやセンシングデバイスの企画も進めていく。
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