U-NEXTは8月22日、2017年12月期第2四半期の決算説明会を開催した。USENとの連結により業績は大幅増となり売上高は454億2400万円(前年同期は214億3500万円)、営業利益は22億5400万円(同4900万円)となった。
代表取締役社長CEOの宇野康秀氏は「U-NEXT、USENともに売上高、営業利益は伸びている。足下が順調な中での統合」とコメントした。
U-NEXTは、映像配信サービス「U-NEXT」を持つコンテンツプラットフォーム事業が、売上高92億3100万円(同72億1000万円)、営業利益2億9100万円(同4億7400万円)となった。「市場の認知拡大に伴い、その勢いに上手く混じり順調に売上を伸ばしている。ただ会員獲得の手法が、アフィリエイトや代理店を活用しているため、獲得数に応じてマーケティングコストが増える構造になっている。計画以上に順調だった分、販売管理費がかかるため、営業利益が少なくなっている」(宇野氏)と説明した。
コミュニケーションネットワーク事業は、前回赤字決算となった未収の問題を獲得手法やチャネルを変更することで、優良顧客を獲得する形へと変更。これにより売上高は166億2000万円(前年は142億2500万円)、営業損益は同7700万円の赤字から7億6300万円と大きく改善した。
一方USENは、音楽配信、業務用システム、ICT、その他の4事業を展開。屋台骨となる音楽配信事業は、売上高が104億6400万円(同102億5300万円)、営業利益も23億5200万円(同22億1400万円)の微増となり、安定した収益を確保。業務用システムは、前回病院向けの特需により伸びたため減少傾向になったが、ホテル向け商品の販売が健闘し、売上高43億7700万円(同41億3500万円)、営業利益5億1600万円(同4億4900万円)の増加となった。
新規事業として取り組むエネルギー事業を持つその他事業は、売上高が22億7600万円(同17億2700万円)と電力販売が順調に伸長。しかし「電力は東京電力と業務提携し、電力供給を受けて『USENでんき』として、すべて社員が販売している、そのため人件費がかかる」とし、営業損益は3億1700万円の赤字(同1億3300万円の黒字)となった。
U-NEXTは2月にUSENとの統合を発表。8月10日にUSENの上場廃止手続きを完了し、12月1日にUSEN-NEXT HOLDINGSへと体制を移行する。宇野氏は「統合の大きな狙いの一つは、USENが持つ商業施設や業務店舗などの顧客に対し、U-NEXTのITリテラシーやキャリアとのつながり、マーケティング手法を融合させること。これで事業機会を広げ、グループ全体の価値を高める」とした。
2017年12月期の通期予想は、売上高1120億円、営業利益55億円、経常利益29億円、当期純利益1億円。なお、来期から決算期を8月に統一する。
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