ヘッドウォータースは8月7日、Plenty USAが8月5日(現地時間)に米国シアトルに新規オープンした「らーめん山頭火 University Village店」で、Microsoftの「Surface Hub」とヴイストンのコミュニケーションロボット「Sota」を組み合わせたサービスをPlenty USAと共同開発したと発表した。
「らーめん山頭火」は、国内19店舗、海外8カ国38店舗を展開。ルーツの北海道を大切にし、本場の味へこだわりを持つと同時に、全世界共通でアイヌ文化を店舗デザインに反映させている。
同社は、200件以上の独自のコミュニケーションロボットアプリ開発の実績とノウハウを有し、コミュニケーションロボットのさらなる有効活用に取り組んでいる。これまでにも、2月より本格展開している居酒屋くろきん神田本店の「飲みニケーションロボット席」や、ラーメン店「鶏ポタTHANK」のポイントカードに替わるサービス「コグニメン for 鶏ポタ」など、ロボットが活躍できるアプリを数多く手掛けてきた。
今回、らーめん山頭火 University Village店に導入された同サービスは、来店客に北海道から始まった「らーめん山頭火」のストーリーやアイヌ文化、そして商品について、楽しくかつインタラクティブに知ってもらうことが目的。
AI機能連携マルチタッチ式大画面ディスプレイに、55インチのMicrosoft Surface Hubを採用。パネル上で来店客がコンテンツを選んでドラッグ&ドロップすると、動画や画像が表示されるSurface Hubアプリを開発した。
パネルには2つのHDカメラが内蔵されており、Microsoft AzureのAI機能である 「Cognitive Services」の「Face API」によって、カメラが捉えた来店客の特徴と待合状況の人数による空間自動解析を行う。また、パネルの横に設置された「Sota」が、自動解析したデータを基に、約200パターンのレコメンドパターンに自動分類し、音声自動レコメンドを行う。
ロボットが発話する内容、商品コンテンツ、レコメンデーション内容は、ヘッドウォータースが開発するクラウドロボティクスサービス「SynApps(シナップス)」で管理しており、Microsoft AzureのAI機能である 「Cognitive Services」の「Bing Speech API」を活用することで英語音声での発話を実現。Azure IoT Hubを活用することで、ディスプレイとロボットのAIデータ連携も、SynAppsで一括制御を行っており、タッチパネルで商品がどれだけ選ばれているかなどのデータ分析することも可能という。
今後は、ジャパン・カルチャーを打ち出し、海外で増えていく日本食レストランとの差別化を図っていくとともに、Microsoft Surface Hubから得られる来店客のデータとPOSを連動させ、マーケティングデータとしての活用を考えているという。
さらに、接客におけるフルオートメーション化を視野に入れ、さらなるコンテンツの開発に注力していく予定だとしている。
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