LINEは7月26日、フードデリバリーサービス「LINEデリマ」を開始した。コミュニケーションアプリ「LINE」から、ピザなど調理品の出前を直接注文できる。
LINEデリマは、6月15日の「LINE CONFERENCE 2017」にて今夏の開始が予告されていたサービス。LINEアプリの「その他」メニュー、あるいはLINEデリマの公式アカウントを友だち登録すれば利用できるため、新規アプリをインストールすることなくスムーズに注文可能。
注文対応店舗については出前館の加盟店ネットワークとの連携により、約1万4000店規模を確保。かつてLINEは都内など一部地域限定のフードデリバリーサービス「LINE WOW」を展開していたが、それとは異なり、国内全域で広く利用できるようになった。
実際の注文や商品検索は、LINEアプリ内のメニューからのほか、LINEのトーク画面からアクセスする。注文金額に応じたLINEポイント還元も実施する(付与率は店舗によって異なる)。機能面も拡張予定で、購入履歴やユーザー属性に基づいたおすすめ商品のプッシュ通知、ランキング、公園やイベント会場のように詳細な配達先指定ができない場所への配達対応などが予定されている。
発表会の冒頭で、LINE代表取締役社長の出澤剛氏は、LINEは2011年6月のサービス開始から6周年を迎え、さらなるビジネス拡大に取り組んでいる。今後5年については『Connected』『Videolized』『AI』の3つを成長戦略に掲げていると説明。同氏は「LINEデリマは、LINEを通じてすべてが繋がっていく『Connected』の一翼を担うサービスだ」と強調した。
また、これまでは出前の注文といえば電話が当たり前だったが、ネット注文の時代を経て、LINEで注文できるようになることで、デリバリー市場全体の拡大に繋がると展望を示した。
LINE執行役員の藤井英雄氏によると、サービスの開発にあたって、1年前から出前館と共同でテスト運用をスタート。そのなかで、ユーザー属性で興味深い傾向があったと語る。出前館単独でのサービスでは会員の男女比が女性55%であったのに対し、出前館とLINEの共同サービスでは女性が72%に到達。全く新しい顧客層を開拓できたとしている。
また、LINEデリマは現在は調理品のデリバリーを主眼としているが、日用雑貨・生鮮食品・医薬品などにも取り扱いジャンルを広げる予定だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」