トヨタ、1億ドル規模のファンド設立--AIやロボティクス分野に投資

 トヨタ自動車の子会社で、米国で人工知能などを研究開発しているToyota Research Instituteは7月12日、ベンチャー企業への投資を目的としたベンチャーキャピタルファンドを設立すると公表した。1億ドルを投じるという

 同ファンドは、TRIが設立する新会社「Toyota AI Ventures」が運営。人工知能、ロボティクス、自動運転・モビリティサービス、データ・クラウド技術の4分野で、設立から間もないベンチャー企業に投資する。また、TRI本社においてベンチャー企業の育成支援をサポートするという。

 ファンドの運営にあたっては、TRIの研究開発業務から分離した専属マネジメントチームにより、リスクやリターンを伴うベンチャー企業投資の意思決定を高速化。また、投資先候補からの多様な提案を受けて投資先を決定するだけではなく、自ら研究開発における重要な課題を特定し、その解決を図るための起業を支援する投資モデルも模索する。

 TRIのCEOであるギル・プラット氏は「TRIの研究が拡大していく中で、今こそ、世界トップの起業家精神にあふれた優秀な人材との連携を拡大することが極めて重要だと認識している。トヨタと目標を共にするベンチャー起業家の志を実現すべく尽力しており、今回のファンドの設立は、その重要な一歩である」とコメントしている。

 なお、同ファンドは、TRIが実施済みの3社に対する投資を引き継ぐ。今後は、さらなる投資先を検討するとしている。


TRIがすでに投資している3社については、「Toyota AI Ventures」が引き継ぐ

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