イープラスは6月30日、チケットの不正購入や高額転売などの根絶に向けて、会員サービスをリニューアルしたと発表した。6月29日以降に「e+(イープラス)」の会員登録をする場合は、メールアドレスの確認と携帯電話のショートメッセージ(SMS)機能を利用した「SMS認証」による2段確認が必須となった。
同社では、会員規約に反して複数の会員登録をし、営利を目的として不正にチケットを大量購入する利用者がいると説明。それらの不正購入により、チケットを本当に欲しているファンの購入機会が減り、悪意がなくとも、人数以上の申込みをした結果、余剰に当選してしまい、転売サイトに出品するといったケースが多く見られるという。
チケット高額転売問題への対応として同社は、システムによる不正アタックを防ぐための整備、抽選システムの高精度化、電子チケット「スマチケ」によるSMS認証、チケットの譲渡制限や一部リセール対応などをしているという。中でもスマチケを使った高額転売対策の利用が急増しているそうだ。
また、公演主催者や業界団体、チケット事業者においても、生体による認証、証明書類による本人確認やリセールサービスなど、多くの人員や費用をかけて対応に追われている現状がある。その一方で、対応を厳格化することによって会場などへの入場方法が煩雑化し、それを回避するための入場トラブルも発生しているという。
そこでイープラスは、人気公演であるかを問わず、申込み前に多重登録を排除し正常化することが、チケットの不正購入や高額転売といった問題の根本な解決になると考え、今回の会員サービスのリニューアルに至ったと説明する。
今後は、すでにe+に会員登録している利用者についても、段階的にSMS認証を必須化する。抽選受付(プレオーダーなど)で申込んでいる会員は11月16日から、先着受付(一般発売など)で申込んでいる会員は2018年1月18日からを予定。各日午前8時より適用される。ただし、状況により日程の変更があった場合は、別途通知するという。
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