指紋センサをガラスや背面パネルの内側に搭載できることを、チップメーカーのQualcommが明らかにした。QualcommはMobile World Congress Shanghai(MWCS)で現地時間6月28日、携帯端末のディスプレイの下に搭載可能な新しい指紋スキャン技術を発表した。金属やガラスを通して機能するほか、水中でも機能するという。
Qualcommによると、ガラスや金属の下に搭載する「Qualcomm Fingerprint Sensors for Glass and Metal」の最初の商用製品は2018年前半に販売開始され、ディスプレイの下に搭載する「Qualcomm Fingerprint Sensor for Display」の製品は2018年夏までに登場する見通しだという。スマートフォンメーカーに対するサンプル出荷は2017年第4四半期に開始するとしている。
完全にベゼルレスな端末に向けて少しずつ前進する中、指紋スキャナをディスプレイの下に搭載することは、スマートフォンメーカーにとっての次なるステップだ。サムスンの「Galaxy S8」では、指紋スキャナを端末背面に移すことによって前面のホームボタンをなくし、画面スペースが広げられているが、米CNETのレビューでは不便だという評価となっている。
ディスプレイを前面いっぱいに広げることが、スマートフォンのトレンドとしてますます加速している。例えば、Andy Rubin氏の「Essential Phone」も指紋センサが背面に配置されている。Appleの次期「iPhone 8」でも、同様の動きがあるとうわさされている。中国ブランドのVivoは22日、指紋センサを画面に統合する初のスマートフォンをこのMWCSで発表する可能性があることを示唆していた。
新しいセンサは、旧世代のQualcomm製「Snapdragon」チップにも対応する。「Snapdragon 200」シリーズから最近発表された「Snapdragon 630」と「Snapdragon 660」までに対応する。
「『Android』の現行バージョンと今後のバージョンに対応する」とQualcommの製品管理担当バイスプレジデントを務めるSeshu Madhavapeddy氏は事前のブリーフィングで述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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