スマートフォンネイティブが見ている世界

自撮りの発展系「ピンプリ」に見る高校生の心理 - (page 2)

「自発ください」用としてのピンプリ

 もう1つ目立つパターンは、「ピンプリ撮りました自発ください」というものだ。この場合の「自発ください」は、以前ご紹介したように自ら「いいね」やリツートしてくださいという意味となる。

 ある程度親しい関係の人がピンプリをTwitterで投稿していると、多くのフォロワーが「いいね」やリツイートなどをしており、通常のツイートより反応がいいようだ。大人世代にとっては、Facebookの友だちがプロフィール写真を変更したら新しい写真に「いいね」をつけるようなものだと思えばわかりやすいかもしれない。

 ある女子高生は、「ピンプリ撮りたいけど、プリ機入るの恥ずかしい。地元のゲーセンならそんな人いないしって思うけど、知り合いに会ったら死にそう」と言っていた。それでもピンプリが撮りたい場合は、一緒に行く友だちを募集する。プリクラは数回撮影ができるので、友だちと行って1人ずつピンプリを撮るというわけだ。「プリ代は割り勘になるから安くピンプリが撮れてお得」。

つながりを感じたい10代

 最近は、証明写真用プリクラが撮れる「証明プリ」というものもある。通常の証明写真は写りが悪くなってしまうことが多いが、証明プリなら自然に“盛れる”ところが評価されているようだ。ある女子高生は、「証明写真で800円でしかも写りが悪いとかない。証明プリ撮ったほうが安いし盛れる」という。「先輩が履歴書でも使えると言っていたから、絶対証明プリ」。ただし、「ピンプリと間違えられるのでちょっと恥ずかしいから友だちについてきてもらう」そうだ。

 たとえ証明写真でも、他人の目に触れるものは“盛りたい”。本当は盛れた写真はみんなに見てほしいしリアクションもほしいけれど、ナルシストとか友だちがいないと思われると恥ずかしい。それが、今どきの10代の本音だ。そして、「自撮りメッセ企画」と同様、ピンプリをもらうことでつながりを感じたいという気持ちが現れている。自撮りメッセ企画の場合は個別のメッセージ、ピンプリプレゼントの場合は限られた本物のプリクラをもらうことで相手とのつながりを感じているというわけだ。

 ピンプリにはこのように10代の心情がよく現れている。子どもがピンプリを撮ったりSNSに投稿していたら、このような心理が現れている可能性が高い。子どもを理解する参考にしてほしい。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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