インベスターズクラウドの子会社であるロボットホームは6月21日、IoT機器を賃貸物件に手軽に導入する「賃貸住宅キット」を導入したロボットホームの第1号物件を公開した。単身向け賃貸アパートに、セントラルコントローラやセキュリティ機器などを備える。
賃貸住宅キットは、タブレット型ゲートウェイ「CENTRAL CONTROLLER」、開閉、揺れを検知してアプリに知らせる「WINDOW SECURITY」、宅内の機器を遠隔操作できる「NATURE SENSOR REMOTE CONTROLLER」から構成されるIoT機器群。ロボットホームが独自に開発したハードやアプリを組み合わせることで、IoTによるスマートハウスの構築を目指す。
第1号物件は、東京・東中野にある賃貸物件の1室に導入。CENTRAL CONTROLLER、WINDOW SECURITY、NATURE SENSOR REMOTE CONTROLLERの基本セットに、外出先からクラウド経由で応答できる別売のインターホン「DOOR PHONE」(税別価格:10万円)、スマートフォン、テンキー、ICカード、リアルキーの4つの方法で解錠ができる別売の「SMART LOCK」(8月1日販売開始予定)、遠隔操作でオン、オフができる「SMART LIGHT」(別途見積もり)を組み合わせたフル装備になる。
初期導入費用は3点の基本セットで税別8万円、月額使用料は税別1000円。ロボットホームでは基本的に大家側の負担となり、賃料には反映させない方針としている。なお、賃貸住宅キットはモデルルームとして取り付けられたもので、入居時には取り外す。
IoT機器によるスマートハウスは、各社のセキュリティカメラやIoT機器照明を組み合わせて利用するタイプのものも登場しているが、ロボットホームでは、ハード、アプリを自社開発、設計することで、1つのアプリから複数の機器をコントロールできることが特長。IoT機器の操作だけでなく、管理会社と入居者がチャットで会話できる機能を設けるなど、住む上での困り事を時間や場所を気にせず、解決できる利便性の良さもアピールポイントにしていく。
別売のSMART LOCKは、4つの方法から解錠ができ、鍵を持たずに外出してしまっても、テンキーで開けられるなど、使い勝手の良さが魅力。木造アパートなどオートロックを導入しにくい賃貸物件でも、WINDOW SECURITYとあわせ、安全で快適な暮らしをサポートする。
リモートコントローラは、エアコン、テレビなど赤外線機器を登録することで、タブレットやスマートフォンから一括操作することが可能。室内の温度や湿度といった状態も取得し、タブレットに表示ができる。将来的にはスマートロックをオープンすると宅内の照明がオンになるなど、機器の連携操作も想定しているという。
ロボットホームでは、賃貸住宅キットの導入より、ほかの賃貸物件と差別化することで、入居を促す考え。マンションの開発などを手掛けるデュアルタップへのOEM提供も決まっており、10月をめどに導入住宅が登場する予定だ。
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