米航空宇宙局(NASA)は、自動運転車とドローンの自律システムの向上を目指すプロジェクトに関して、実現可能性調査を行う3つの研究チームを選抜した。
調査は自律技術の主要3分野が対象となる。自動運転車と無人航空機システム(UAS)などの自律システムの認証に向けた取り組み、遠隔操作されるドローンが飛行に適しているかどうかを毎回事前に確認する新たな方法の開発、そして、量子コンピューティングと通信技術を利用して、毎日飛行する多くのドローンを支える輻輳のないネットワークを構築する方法だ。
NASAによると、調査が完了するまでに2年〜2年半かかる見込みだという。
NASAの「Transformative Aeronautics Concepts Program」担当ディレクター代行を務めるRichard Barhydt氏は、次のように述べた。「野心的で変革を起こす可能性がある新技術に、少しだけ時間と金を投資してみようと考えている」
「うまくいくかどうかわからないが、やってみないとわからない」(Barhydt氏)
選ばれた調査チームを見ると、NASAが自律システムを一定の規模で運行させるために、改善が必要な技術分野にどのように取り組もうとしているかがわかる。NASAは、ドローンシステムの技術的進歩も積極的に推進しようとしており、火星探査にドローンシステムを利用する方法を模索してきた。
たとえば、NASAの「Mars Electric Reusable Flyer」プロジェクトは、自律型ロボットや自動運転車の技術を利用して、ビジュアルオドメトリ(カメラ画像を用いて自己位置を測定する)アルゴリズムやSLAM(自己位置推定と環境地図作成を同時に行う)アルゴリズムを開発しようとしている。これらのアルゴリズムにより、火星における予測不可能な場合が多い状況下で、ドローンが自律的に航行して再充電することが可能になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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