国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は5月31日、店舗で接客するロボットに、現場の店員が直接仕事を教えることができる「見よう見まね技術」を開発したと発表した。
卸売業、小売業、サービス業などでは、ロボットの普及により、店員の代わりに接客・宣伝することが現実的になってきたものの、ロボットが実際に働くためには、現場での多くの常識的な振る舞いが必要となる。こうした振る舞いを現場から聞き取り、ロボットのソフト開発者がプログラミングするフローでは、現場と開発者のやり取りが難しく、開発コストもかさむため、ロボット導入の妨げになっているという。
こうした背景から、現場の店員がロボットに直接仕事を教えることができる技術として開発した。ロボットにして欲しい仕事を、店舗でロボットに対して実演することで、ロボットは、動きを計測するセンサやマイクを使い、来店者に対する店員の位置、動き、発話内容、声かけのタイミングを自動的に学習。自ら実行できるようになる。
見よう見まね技術は、さまざまなロボットに適用でき、多くの店舗で働くロボットの利便性向上と導入コスト削減が目指せるという。今後は、接客、広告・宣伝が可能な「ロボットサイネージ」の事業化を目指すMビジュアルと連携し、同技術の社会実装を進めるとしている。
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