Walt Mossberg氏は過去26年にわたり、テクノロジを利用した暮らし方、働き方、遊び方についてわれわれが知っておくべきことを教えてくれた。
Mossberg氏は1991年、The Wall Street Journalでテクノロジに関する週1回の連載コラム「Personal Technology」を開始するにあたって、自らの使命を非常に明確に打ち出した。今ではよく知られるようになったそのコラムの書き出しは、「パーソナルコンピュータは難しすぎて、とても使いこなせるものではないが、それはあなたの責任ではない」というものだった。
テクノロジ業界はそれ以降、大きな発展を遂げてきた。これはMossberg氏が米国時間5月25日、引退を前にRecodeに書いた最後のコラムで指摘した通りだ。
「製品は、信頼性が高まって使いやすくなり、ユーザーは成熟の度を増した。今では6歳の女の子に『iPad』を渡しても、ほんの少し手助けするだけですぐに使い方を理解するだろう。iPadは、私が1990年代にテストしていたどんな複雑なPCよりもはるかに強力であり、それを考えるとこれは驚くべきことだ」(Mossberg氏)
テクノロジは進化を続けており、Mossberg氏は次の大きな潮流について思いをめぐらせることはなかったものの、コンピュータが「背景に溶け込む」未来を予想した。音声認識、人工知能(AI)、スマートホーム、自動運転車などの新技術はアンビエント(環境)テクノロジの一部となり、同氏によると、こうした技術は今後20年のうちに「音声コマンド、人の入室、血液成分の変化、温度の変化、動き、そしておそらくは、ただ考えるだけでも」起動するようになるという。
テクノロジに関するあらゆるものへのMossberg氏の貢献は特筆すべきものだ。同氏は、コンピュータからソフトウェアや電話まで、あらゆるものの負荷テストを実施するとともに、企業が常により優れた成果を上げられるように後押しした。同氏の影響力のおかげで、多くの製品はわれわれが望むような改良を遂げた。
This is the last column. https://t.co/V4US9RUUPQ pic.twitter.com/k3xzIxAfzN
— Walt Mossberg (@waltmossberg) 2017年5月25日
Mossberg氏は次のように述べている。「われわれは誰もが、このジェットコースターにいつ乗ったかにかかわらず、ここ数十年でとてつもない経験を経てきた。刺激的で、密度の濃い、変革的な道のりだった」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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