ニューカッスル大学の研究チームが、人工知能(AI)による画像認識技術を応用し、素早く作動するカメラ付き義手を開発した。直感的な操作で物をつかめるため、事故や病気で腕を失った障がい者の光明になるという。
この義手は、ひじから手と指の部分をかたどっており、モーターで手の向きや指の動きを制御できる。そして、手の甲に相当する場所に装着されたカメラからの画像を解析し、持とうとしている対象物に適した動きを義手にさせる。筋肉の電気信号に反応して動く義手と異なり、装着者が対象物に手を伸ばせば持つことが可能なので、本物の腕のように直感的に扱えるとしている。
画像を解析して義手を動かす処理には、AIの一種であるニューラルネットワーク技術を応用。多種多様な物体のさまざまな画像と適切な持ち方を学習させ、対象物をカメラでとらえるだけで操作を意識せず持てるようにした。
研究チームは、腕を切断した人の協力を得て義手の試験を実施中。研究成果は、神経工学に関する論文誌「Journal of Neural Engineering」に掲載された。
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